たきび117号(2011/1/15)

昨年3月、第1回オープンソース・カンファレス(OSC)神戸が開かれた。OSCは自由に使えるソフトウェアであるオープンソース・ソフトウェア(OSS)に関わる人のお祭りだ。全国で開催されているが、神戸での開催ははじめてのことだ。テックの世話人・ボランティアが実行委員会に参加し、ブースを出展するとともに二つのセッションを企画した。その一つとして、被災地救援に使われるオープンソースの情報管理ツールSAHANAの活用実践についてインドネシアのケトゥトゥさんに話していただいた。

ケトゥトゥさんの報告をきっかけに、SAHANAを日本語でも使えるようにする翻訳プロジェクトが、テックボランティアの水野さんを中心に立ち上がった。とりあえず自分でやってみようと思う人が始め、手伝いたいという人が手伝うという広がり方は、オープンソース活動だけではなくボランティア活動にも通じるのだろう。

そして、2年目になるIT茶話会・テックカフェを5回開催した。定番のOSSオフィスソフトOpenOffice.orgの紹介、自らの足でGPS(全地球測位システム)を使って地域の地図を作る実習、参加者がテーマを持ち寄り発表する形式のものなど、初めて取り上げたテーマややり方もそれぞれ好評だった。もっと多くの人にテックの活動に関わってもらえたら、という思いとともに、2011年も市民活動に関わる人々とオープンソースをつないでいきたい。

吉野太郎(ひょうごんテック世話人)