フィリピンの貧困地区と神戸の東灘で「小さな命」を見つめなおすために活動する2つの学舎。


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フィリピンの貧困地域にある、日本人助産師 冨田江里子さんが開いた無料診療所≪セントバルナバマタニティーセンター≫。

そこに診察に来る人々の子どもたちの就学を支援している、『WISH HOUSE ~希望に満ちる家』。

そこで中心となって活動している倉本陽子さんと、倉本さんを紹介してくださった『リベルタ学舎』の湯川カナさんをお招きしました。

世界の貧困問題が無くならないのは、最底辺の貧困層が社会から取り残され、子どもたちが親と同じ道を歩んでいるから

この事実をもとに、フィリピンの貧困地区で
活動しているのがWISH HOUSEなのです。
WISH HOUSEは、ただ勉強を教えるところではありません。

子どもたちが、人として生きていくために
絶対不可欠な、いくつかのことを得るための場所。

貧困ゆえに、親からも
「子どもである前に労働力」としてしかみなされず、
虐待や児童労働に疲れ、
親に甘えたり、怒ったり、ダダをこねたり、
まして、抱きしめてもらうこともない
子どもたちに、

「自分は世界から必要とされている。」

という自尊の感情を、実感してもらうことを
目的に活動されています。

さて一方、

今回、倉本さんをご紹介くださった
湯川カナさんが運営している「リベルタ学舎」は、

~めまぐるしく変わる社会の「奴隷」となるための勉強ではなく、
マニュアルなき明日を「自由人」として感度良く、人間性豊かに、
朗らかにみんなで生きていく力を高める学びの場でありたい。~

というコンセプトの元、合気道、狂言、
オペラなどのワークショップを通じて
自由に生きていくための人づくりをしている
神戸市東灘区にある放課後スクール。

フィリピンの貧困地区の状況を、
いま、日本にいる私たちは他人事
として傍観できない状況にあると、
湯川さんは警告します。

いま、日本でも『小さな命の尊さ』を、親をはじめ、
社会が疎かにしつつあります。

自分の子どもを親のアクセサリーのよう扱い
子どもが本来持っている生命としての尊さを
認めてあげることのできない親たち。

貧困の只中で活動する「WISH HOUSE」倉本さんと、
お金はあるけれど、いじめによる自殺など、子どもをめぐる
根深い問題に悩む国で活動する「リベルタ学舎」湯川さんが
それぞれの活動の中から発信されているメッセージ。

何か共通のものがあるような気がしてなりませんでした。

(写真右から、湯川カナさん、倉本陽子さん、「まちイキ第一金曜パーソナリティ:田口靖幸)