ペルークスコからアリオラ・シュシャ・ノエリが懐かしい日本、たつの市の友人を訪問!


間野さんとシュシャ

2011年2月22日火曜日ペルークスコからアリオラ・シュシャ・ノエリさんが、2007年まで神戸に拠点を置くNGO神戸外国人救援ネットの事務局長だった間野静雄さんとFMわぃわぃを訪問してくれました。彼女はペルーから親と共に1993年に来日。その後たつの市立揖保小学校そしてたつの市立西中学校に2004年まで通いました。日本で生まれた妹が2人、家族はたつの市で地域の一員として生活していました。しかし2004年不法滞在のためペルーへ一家で強制送還され、現在はペルーのクスコで生活しています。しかし当時15歳のシュシャは、ペルーへの飛行機の中で「必ず自分の力でまた日本に戻ってくる、日本の友達に会う」と決めていたそうです。

シュシャ

その言葉の通り、揖保小学校、西中学の友達に会うため、現在は名古屋に住む間野さんの招待もあり、自分で仕事をしてためたお金で、今回ペルーから日本までの往復チケットを買って「たつの」の友人たちに会うため来日しました。
小学校からの友人たちとシュシャを結んでいたのは「メール」です。メールをすることで、日本語も忘れず、そして地球の反対の国同士の友情は続きました。
彼女は今ペルークスコで自分の国ペルーの素晴らしいインカの文化を紹介するための観光ガイドをしています。
自分の国について勉強することでスペイン語を手に入れ、母国への誇りを手に入れ、観光ガイドの資格も取り、そして日本人観光客のガイドをすることで、標準語(播州弁ではない)としての日本語もしゃべれるようになり、収入も得ています。
苦しい経験の中からそれを大きなばねに自分の人生を生きる姿は、見事です!が、しかしこんな小さな若い女の子の「人生を翻弄する入国管理、在留資格」のがんじがらめをなんとかしないといけないと強く思いました。
クスコ空港までの往復チケットさえ手に入れれば、空港からのすべては、シュシャが手配いたします。詳しくはメールで(もちろん日本語で)お問い合わせしていただければ、素敵なペルーの観光が楽しめること請け合いです。まずはFMわぃわぃにお問い合わせくださいませ。シュシャの連絡先⇔mailto:axn_8913@yahoo.co.jp


≪シュシャとその家族の強制送還の概要≫
シュシャの両親ペルー人、マリオ・アリオラ・ヒラルドさんとソニアさん夫妻が、当時4歳だった長女シュシャさん(13)とともに来日したのは93年春。たつの市内の皮革工場で働くソニアさんの弟を頼って来た。最初から、「不法就労」が目的だった。マリオさんらは工場の事務所2階に住み込み、懸命に働いた。バブル経済が崩壊しても、皮革工場など「3K」として敬遠されがちな職場は人手不足で、マリオさんら外国人労働者が支える構図が定着していた。
94年には二女マリエちゃん、98年には三女ジャニーンちゃんが生まれた。マリオさんはシュシャさんが通っていたたつの市立揖保小学校のPTA役員を務め、運動会の準備な
どに取り組んだ。ソニアさんは、小学校の授業で「臨時講師」となり、ペルーの文化や料理を紹介したこともある。
地域住民として社会に溶け込んでいた家族に、マリオさんが逮捕、強制収容されるという危機に陥ったとき、仮放免申請に合わせて、PTA有志ら369人が署名した嘆願書が提出された。
マリオさんが収容されたあと、ソニアさんの肩に一家を支える重荷がのしかかった。工場で働きながら、夜はパチンコ店で清掃のアルバイトをして家計を支えた。
しかし、昨年8月末、工場が倒産。工場長やソニアさんを含む約20人の従業員は全員解雇となった。ソニアさんは新宮町内の食品工場に、自転車で片道1時間かけて通った。夕方に仕事を終え、食事を作りに家へ戻り、パチンコ店の清掃アルバイトへ向かう日々。帰宅はいつも夜中だった。過労がたたり11月、倒れた。体重は25キロも減っていた。
「ここで仕事せえ」。体調が戻ったソニアさんに、倒産した工場の施設を借りて細々と皮革製造を続けていた元工場長が声をかけた。とても人を雇うような状態ではなかったが、「一家を守らなあかん」とソニアさんを雇い入れた。シュシャさんも母を助け、幼い妹たちの世話をするため、たつの市立西中学校のバスケットボール部をやめて母親を支えた。
マリオさんは、いろんな市民の支援で解放され、NGO神戸外国人救援ネットなど支援を受け、日本に定住するための裁判も起こしたが、一家は“不法滞在”として2004年ペルーへ強制送還された。
出頭時から支援していた「NGO神戸外国人救援ネット」の元事務局長間野静雄さんは、「不法就労がいいことだとは言わないが、だからと言って彼らに人権がないなどとは決して言えない。地域に定着し、我々とともに生きている隣人を救うという法的なて手立てを考えてゆくのが、国際化する日本といえる」と訴える。