毎月第2金曜日「まちはイキイキきらめきタイム」の時間は、佃が担当、今回は技術のつくだ煮」ではなく「マイオピニオン」そして13時からいつものように長田消防署からの情報です。


原町高校訪問

まちはイキイキきらめきタイム(マイオピニオン)

まちはイキイキきらめきタイム、12月12日第2金曜日のマイオピニオンは、番組「ゆうかりに乾杯」の放送仲間(中嶋邦弘、佃 由晃)が10月末に福島を訪問した時の印象を報告しました。

訪問したのは、福島市、南相馬市、郡山市です。訪問先のうち福島県立原町高校は、今年8月に先生1人、1年生の生徒さん2人が神戸を訪問し、人と防災未来センターを見学、FMわぃわぃでは須磨翔風高校、兵庫高校の生徒さんと交流し、放送にも出演しました。このことがご縁で、原町高校の生徒さんの生の声を聞くことが出来たものです。

生徒さん9人にいくつか質問しましたが、「今一番言いたいことは何ですか」について、生徒さんの一人は、「何でもよいから早く何か変えてほしい、何かを進めてほしい。除染は進まず、仮置き場もそのまま、仮設住宅の生活も何年も延ばされている。がらっとかえてほしいことを政府に言いたい。」という発言でした。小学6年生で被災し、3年7カ月経過して高校1年になった今も、目に見えて変わらない現状にいらだちを覚えていました。

国が住民の気持ちを把握しているかについて、おだがいさまFMの方は、政府は福島に来ても住民の所までは来ない、福島は見捨てられた(棄民)と思っているとまで言っておられました。復興の進捗について、岩手、宮城と福島との違いは、目に見える変化があるかどうかで、前者は嵩上げ工事など目に見えるものがあるが、福島は原発事故の影響で何も変わっていないし、帰還時期の見通しが立たない住民も多い。

将来の見通しが立たずに仮設で生活している人は、目先の希望を見つけてそれを生きがいにして生活している。例えば市民運動会に参加すると来年も参加したいと思うようになり、そのため仮設周辺をウォーキングするなどの努力をしている。

南相馬市の仮設に癒しのサロンを設けて活動している小高区行政区長は、お年寄りの住民が生き甲斐をなくして閉じこもり、アルコール依存症などが増え自殺に繋がる事が多い「生活不活発病」になっているので、この問題への対応が一番重要と言われました。福島県の災害関連死は直接災害で亡くなった方を越えていることを認識する必要があります。

元の家に戻るかどうかについては家族内で考え方が違い、若い世代は震災後避難し住みなれた新しいコミュニティでの生活を望む人が多く、元に帰りたいお年寄りとの考え方の相違が生まれ、お年寄りの生きる気力を奪う原因の一つになっています。富岡町に戻ると答えた人は10%しかいないそうです。

放射能に関する訪問先の高校生他の考え方は、放射線は住んでいる人間にとって、安全とは言わないにしても気にしなくてもよい。科学的に大丈夫かどうかをおいておいて、生きていくために判断しているそうです。
南相馬ひばりFMの方は、福島県外に線量計を持って出かけた時に、訪問先のデータと福島のデータを比較し、関西の方がむしろ高いですねと言うと、関西は自然放射線で福島は原発事故の影響なので中身が違うと言われ傷ついた気持ちになったそうです。

福島は放射線とその影響に関するマスコミ報道が毎日のように行われ、住民は多くの知識を蓄積している。他県は福島の住民、学生を招いてその蓄積を通じて交流することで、放射能に関する知識がないことで福島の方を傷つけることのないような取り組みを行うことが出来るので、福島応援の一つとして重要であると思いました。

震災を経験した神戸や新潟の人は福島の事を考えてくれるが、それ以外の地域はそうではないと、おだがいさまFMの方は言われました。
被災された地域を今後共継続して訪問し、現地の実態を伝え続ける重要性、必要性を再認識しました。

東北訪問の結果は、11月22日放送の「ゆうかりに乾杯」で詳しくお話しており、その内容は以下のURLで視聴頂けます。
    http://yukari.hyogo.jp/

長田消防署~ハロー長田

2014年12月12日放送(ハロー長田)

まちはイキイキきらめきタイム 第2金曜日のハロー長田は長田消防署のご担当。12月12日は、長田消防署査察係 山尾えいこさんです。

山尾さんは平成10年に消防局に入り、15年間消防の仕事をしている。消防士になるための最初の消防学校での研修訓練は、男女の区別のない内容で、体力的に厳しい訓練があった。訓練は全員で協力しチームワークを必要とするもので、助けられた楽しい思い出もある。

最初灘消防署に配属され、長田消防署は今年4月から勤務している。仕事は灘消防署以来査察、火災予防を担当している。消防に入る前は民間の会社に勤務し、阪神大震災が発生したが家族は無事で家も大きく損壊しなかった。西宮に住んでいたため周りの被害は大きかったが、自分の生活に必死で、ボランティアもしなかったことが後悔として残り、災害時に皆のために働ける消防士の仕事をしたいと思った。体力に自信がなかったので、広報、査察の仕事を希望し査察係の仕事に従事出来た。

査察係で今担当している仕事は、ガソリンなどの危険物を扱う工場、事業所の新設、変更工事に係る手続きの対応、現場での確認、検査である。事業者は取扱者を選任しており、消防署は指導する立場にあることから、山尾さんも同様の資格を取得している。

危険物以外の査察係の仕事は、一般のビル建物、共同住宅などの施設の査察で、消防施設の維持管理が適切か、管理者が選任され適切な管理をしているか、可燃物の置き場所が適切かなどをチェックする担当、ビルに新しいテナントが入った時に間仕切りの変更が適切かをチェックする担当、事業者が消防訓練する際に指導する担当がある。

ビル火災、病院火災などの重大火災が発生した事例などで、消防署の指示に従っていなかった事例も多々あり、査察は非常に重要なお仕事であることから、今後更に市民の立場に立った法令順守の指導をお願いしたいと思います。