毎月第2金曜日「まちはイキイキきらめきタイム」の時間は、12時半から「技術のつくだ煮」、13時からいつものように長田消防署からの情報です。


造形アーティスト原千草さん

2015年3月13日、まちはイキイキきらめきタイム「技術のつくだ煮」のゲストは、美術造形作家の原千草さんです。

原さんは、「ものをつくること」という動詞そのものをモチーフにして、モノ創りをされています。
「ものをつくる時の動作・感情」が好きで、そのような楽しさを、その楽しさの色合いに合わせて様々な形態で表現、その思いが「ものつくり」として生まれ出たそれが原さんの作品です。
風景を見たり、音楽を聞いた時、それに合わせて自分の中に生まれた「思い」「楽しさ」をどうしたら表現できるか。。。それを考える生活が好きなのだと楽しそうに話してくださいました。
展示する場所に合わせて、その展示作品を考えるという空間自体をも作品の一つと考えているという造形作家さんです。

イメージを形にする場合、今はネットで調べれば、その製作方法なども、すぐにわかり、必要な材料が手に入り、誰でもあっという間にある程度のレベルに達する事が出来る環境があります。
しかしある程度までのレベルに達したその先からは、プロとの違いを気づかされるそうです。
そして、その境界線を乗り越え、本物に到達しようと、頑張る人でもあります。
より完成度の高いものにするためには、実質的な時間をかけなければならないとか、根気や体力の勝負になってくるので、それらを極める事が可能な人でなければ素晴らしい作品は生まれないとやさしい中にしっかりした思いをお持ちの方でもあります。
原さんは、神戸山手短期大学で、2年間という短期間でいろんなことを学びました。
しかし2年間では学べる事が少なく、やりたい気持ちがわき上がる2年間であったそうです。

原千草さん作品群

原さんは本町ものつくり工房に作品を一部出展しています。きっかけは長田が非常に好きな友達から面白い所があると紹介されたからで、垂水在住の原さんは、「長田は町として活気があり、皆が繋がり、下町風情がまだまだ残り、強く惹きつけられる」とおっしゃっていました。長田はこういった若いアーティストの方々を引き寄せる「まちとしての磁場」があるようです。

神戸は美術関係の大学は少なく、卒業後は京都や大阪のギャラリーと繋がっていました。しかし年齢を重ねると(まだ30歳ですが)地元神戸がいいなと思うようになり、一昨年に相楽園で展示をしたことがきっかけで、自分と同じような感覚の人に見てもらえると思い神戸を活動の場にするようになられたそうです。

最近取り組んでいるのは、これまでのギャラリーなど与えられた空間に創作するというのではなく、自分の中に溜まったものだけで、自分と作品の1対1でものつくりをしたいという思いから生まれた「くじらのいちぶ」というタイトルの、小さな一部が集まればくじらのような大きなる作品をシリーズ化して創作を始めたそうです。
これは一つは葉書サイズの作品で、拾った釘を貼ったり、見つけたシールを貼ってこすったり、生活の中で出会った細々したもので作っています。作品が出来上がれば、例えば本町筋商店街の中の空間アートとして展示するのもいいのではないでしょうか。

原さんの作品は、本町筋商店街の本町ものつくり工房、垂水の雑駁商会で取り扱っています。また今秋の新長田アートコモンズ実行委員会主催で行われる下町芸術祭に参加予定です。

最近長田は30代40代の若い作家が集まっています。その中の一人として長田が好きな、とてもお若い原さんの創作活動は、地域に大きな影響を与える予感を感じ、応援させていただきたいと思いました。

長田消防署大橋出張所 安岡恒暢さん

2015年3月13日、まちはイキイキきらめきタイム、ハロー長田のコーナは長田消防署のご担当。
本日のゲストは消防防災課 消防係 大橋出張所の安岡恒暢(ゆきのぶ)さんです。
安岡さんは、平成25年4月から半年間の消防学校での研修訓練を受けた後、大橋出張所で勤務されています。

消防学校では、学生時代と社会人の空気の違いに戸惑い、2日目できついと思ったそうですが、48名の同期の支え合いがあり、なんとか消防学校を卒業、今FMわぃわぃのスタジオにいる事が出来たと思っていますとおっしゃっていました。
消防士を選んだのは、神戸学院大学で2年生の時に防災社会貢献ユニットに所属し、防災や消防士から話を聞き、3年生の時には東北にボランティアに行き、本当に消防士を目指したいと思ったそうです。
東北では仙台空港、気仙沼に行き、土砂を取り除いたり、足湯、炊き出しボランティアをしたそうです。

さて本日の消防署としてのお知らせは、住宅火災特別警戒と山火事防止運動です。
住宅火災は、昨年の神戸市内の住宅火災による死者数は8名であったそうですが、今年2月末現在で、すでに12名になっているそうです。
2か月間で1年の死者数を大きく越えている!!という今年の状況に、ぜひ住宅火災についての防火対策の以下の取り組みを強くお願いしたいという事でした。
①火災報知機が設置されているか、設置されている火災報知機の点検
②消化器の設置(エアゾール式簡易スプレータイプの消化器がある)
③防炎品の布団、エプロン、カーテン等の使用
④亡くなられた方には高齢者の独り暮らしの方が多いことから、隣近所の日頃の協力

山火事防止については、昨年の神戸市の林野火災は10件発生しており、原因は「たばこのポイ捨て」「たき火の後始末の不首尾」であるという報告でした。きちんとした消火・防火活動を、心掛けてほしいものです。

火災防止は他人事と思わず、知識を身につけ、必要な消火器具などの準備を徹底ください。
一旦火災を起きると、自分だけの被害に留まらず周囲の人にも大きな被害を与えます。
火災は絶対に起こさない!!という心構えが非常に重要です。