2010年1月19日から「文化と街のソムリエ」は「耳をすましてリスニング・トゲザー」に移行


関西学院大学山中速人教授

関西学院大学メディア工房毎週火曜日13時からお送りしていました関西学院大学のメディアの実践として放送していました「文化と街のソムリエ」は1月19日本日で終了、来週火曜日1月26日からは、新シーズンが始まります。
タイトルは、「耳をすませてリスニング・トゲザー~関西学院大学山中研究室コミュニティメディア工房発多声的実験ラジオ番組」
「この番組は、関西学院大学山中速人研究室が神戸市長田に開設するコミュニティメディア工房に集まった学生たちが、世界のさまざまな地域で、また、さまざまな考え方や価値観で、そして、さまざまな文化やライフスタイルで生きている、さまざまな人びとと出会い、その千差万別な声に耳を傾ける実験ラジオ番組です。」
■2010年1月26日からの新番組紹介■(写真はFMわぃわぃにできたコミュニティ・メディア工房)
耳をすましてリスニング・トゲザー~関学大山中速人研究室コミュニティ・メディア工房発多声的実験ラジオ番組
1月26日からの新番組シリーズ ≪マイノリティとの対話≫26日からの番組は、タイトルも内容も、新しく衣替えします。


●「コミュニティ・メディア工房」の出発
09年の秋から、関西学院大学総合政策学部山中速人研究室は、震災で壊滅的被害を受けた神戸市長田にあるFMわぃわぃの協力をいただいて、放送局の一角を借りて、研究室のサテライトである、コミュニティ・メディア工房を開設することになりました。
この工房は、学生たちが実際にコミュニティの一員として、自分たちの学んださまざまな知識やアイデアを、メディアづくりをとおして実践する場です。
この工房の開設を機会に、たんに学生が番組制作を体験するだけではなく、コミュニティラジオ本来の目的や理念を学生たちが自分の番組づくりを通して、考え実践することをめざします。
●新番組シリーズ「マイノリティとの対話」2010年1月26日~
その最初の実践として、10年1月より装いをまったく新しくした番組シリーズが始まります。タイトルは、「マイノリティとの対話」です。番組では、この社会で少数派として暮らすさまざまなマイノリティの人びとに山中ゼミの学生たちが出会い、ふれあい、質問し、お話をうかがいます。
この番組の着想は、EU図書館で始まっている少数民族の声を記録するプロジェクトでした。若い世代が聴き手として参加し、ヨーロッパ各地に暮らす少数民族の思いや主張をかれら自身の声で記録する試みが始まっています。このような試みを私たちの社会でも始めようと考えました。
大学で学ぶ学生の大半にとって、日常生活の中で深くマイノリティたちとふれあう機会は多くありません。だから、彼らの会話には無知や無理解、偏見が顔をのぞかせることもあります。しかし、この番組に参加することをとおして、そのような無知や無理解、偏見を彼ら自身が乗り越え、学生たち自身が学び、理解を深め、コミュニケーションを作り上げていく過程を正直に番組にしたいと考えています。そして、それは彼らの成長となるでしょう。
●コミュニティラジオの原点
コミュニティラジオの歴史をふりかえれば、最初の放送は、ボリビアの鉱山で働く先住民族の労働者たちが、自分たちの労働条件の改善と民族の言葉を守ろうとして自分たちの力で開設した小さなラジオ局でした。以来、世界中で、多くのマイノリティ(社会的少数派)たちが、自分たちの生きる力をたくわえ、その声を社会に広く届けるために、コミュニティラジオを誕生させ、放送を続けています。コミュニティラジオにとって、マイノリティの声は、その誕生の物語と深く結びついているのです。学生たちは、そのことも学んでいくでしょう。
この番組シリーズは、山中ゼミ3回生が制作を担当します。