「奄美専門チャンネル「南の風」」カテゴリーアーカイブ

奄美専門チャンネル【奄美にとって明治150年を問う】シリーズ第2回

2018年8月の放送についてをお知らせします。今年7月から〈奄美にとって明治150年を問う〉シリーズを放送しています。2回目のゲストは、ウタシャの米川宗夫さん(徳之島町亀津出身)と向井登美江さん(同町花徳出身)です。テーマは、「シマウタでたどる明治150年」です。

♪~番組の中で歌われた曲は
1.犬田布節
2.俊良主節
3.ぎーくん坊(取ん金ぐゎ)
4.黒だんど節
5.徳之島一切い節
6.ワイド節

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奄美専門チャンネル【奄美にとって明治150年を問う】シリーズ第1回

2018年7月の放送についてをお知らせします。今月から〈奄美にとって明治150年を問う〉シリーズが始まりました。1回目のゲストは、中井和久・神戸奄美会元会長です。テーマは「近代の歩みとともにあった奄美出身者の動向」です。
奄美群島の現在の人口は11万人(推計値)を切っています。ところが関西にいる奄美出身者は約30万人といわれています。もちろんその数の中には三世や四世も含まれますが、奄美群島より多くのひとびとが関西に住んでいることは事実なのです(最近は奄美から関西への一世ニューカマーが減っていますが)。

関西には奄美出身者による郷土会(郷友会とも)が多くあります。各集落(シマ)単位、校区単位、市町村単位、島単位と入れ子のように何重にも会が存在し、その上部団体として、「神戸奄美会」「関西奄美会」が存在します。こうした愛郷精神にもとずいた郷土会の盛んな活動は、関西にある他の日本各地の郷土会活動に比較しても、突出している感があります。今回〈奄美にとって明治150年を問う〉シリーズの第一回番組のゲストとして出演していただくのは、中井久夫さん。神戸奄美会の元会長さんです。
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奄美専門チャンネル~南の風 2018年6月番組

2018年6月の放送内容。奄美専門チャンネル担当 大橋愛由等レポート。
ちょうどNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」で、奄美が描かれているので、わたしなりの解釈を。
そして今年はちょうど「明治維新から150年」にあたることから、この奄美専門チャンネル「南の風」で、7月から【奄美にとって明治150年を問う】シリーズをはじめることのお知らせもいたしました。

★01/NHK大河ドラマ「西郷どん」の歴史的背景

永年、奄美に触れてきた立場の私からして、「西郷どん」でどのように奄美が描かれているのか興味があることです。西郷は計2回、奄美群島に遠島(=島流し)されるのですが、一回目は名前こそ菊池源吾という名を変えますが、藩士としての給料もでていたのです(番組でも西郷のもとに米俵が届いていたと思いますが、あれが藩からの給料でしょう)。しかしもうすぐ始まる二回目の遠島は流人としてであり、沖永良部島では、野ざらしのオリに入れられることになります。

一回目の龍家に寄寓していた時は、ブゲンシャ(本土では言えば豪農の庄屋階級)である龍家の世話になり、その一族の女性であるトゥマ(愛加那)をアンゴ(島妻=薩摩藩士が奄美群島に赴任している期間だけの女性)ではなくトジ(刀自=妻)として迎えます。奄美大島にいた三年間、西郷は薩摩藩の奄美に対する砂糖収奪(=過酷な税収奪)に対して義憤をいだき、シマンチュ側にたって理解を示します(しかし同時に島に到着したての時期に西郷がしたためた手紙には、当時の薩摩藩士が抱いていたであろう奄美への差別表現も書かれていたことも記しておきしょう)。

西郷が義憤を抱いたことは事実なのですが、薩摩藩士たちが、砂糖を隠し持っていたと嫌疑をかけた龍家の当主などを収監して、それに対してトゥマ(愛加那)がシマンチュを率いて代官所を襲撃するという場面はフィクションです。このフィクションの元ネタは奄美群島の徳之島で幕末に起きた百姓騒動である「母間騒動」「犬田布騒動」だと思われます。ふたつの「騒動」に関係したシマンチュはその後厳しい処罰の対象となります。番組ではトゥマ(愛加那)が「闘うシマンチュ」として描かれています。いままで愛加那は小説などで何度か表現対象となってきましたが、こうした愛加那イメージは初めてみます。
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奄美専門チャンネル「南の風」5月19日放送

日本でそして奄美でさえも珍しい奄美に特化した番組「奄美専門チャンネル~南の風」(2018年度からは専門チャンネルと名前を変更しました)
ここでしか聞けない奄美の唄者の声や情報が満載です!!
毎月第3土曜日夕方5時からの放送です。ぜひお近くの奄美を中心とした島の出身者にお伝えくださいませ。パーソナリティは大橋愛由等さんです。


2018年5月の放送について大橋がレポートいたします。
今回は奄美と少し離れますが、素敵なゲストをお迎えしています。養蜂家の得平秀昌(えひら・ひでまさ)さんです。五月は養蜂家にとって多忙な時期なのですが、番組ゲストとして出演していただきました。
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奄美専門チャンネル「南の風」~4月21日

日本でそして奄美でさえも珍しい奄美に特化した番組「奄美専門チャンネル~南の風」(2018年度からは専門チャンネルと名前を変更しました)
ここでしか聞けない奄美の唄者の声や情報が満載です!!
毎月第3土曜日夕方5時からの放送です。ぜひお近くの奄美を中心とした島の出身者にお伝えくださいませ。パーソナリティは大橋愛由等さんです。
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2018年4月の放送についてです。今回は奄美にとって飛躍の年になるであろう2018年について語りました。農業や文化についても語っています。

「沖永良部島の港から出荷される子牛たち。こうした子牛たちを購入した神戸・但馬の肥育農家が丹念に育て、サシの入った「神戸ビーフ」となる」by大橋愛由等
「沖永良部島の知名町田皆集落のバレイショ畑。風が強いので風よけネットを張っている。こうした圃場への造作はこの島の人ならではの細かな気配り」by大橋愛由等
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3月の「南の風~奄美編」 奄美の話題

今回は奄美で話題になっているさまざまなことをとりあげてみました。


西郷隆盛が徳之島で過ごした屋敷跡に立つ記念碑の前で。小説家・高木敏克氏(写真左)と哲学者・北岡武司氏(同右)

語り/01

毎年12月から3月にかけて盛んとなる黍(サトウキビ)の収穫。収量は去年とくらべて横ばいだったのですが、「糖度」(甘さ)が記録的に低いという結果が出ています。徳之島にある南西糖業によると、去年10月の台風22号の影響などによって、平均甘しゃ糖度は前年同期を下回ったそうです。農作物はつねに天候に影響されます。農業は奄美の基幹産業のひとつなので、黍の出来具合が、島民の大きな話題となるのです。

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