Merapi山麓で演じられた防災メッセージが込められたジャワ影絵芝居(ワヤンクリ)-インドネシア・レポート-


インドネシアのジャワ島中部、Merapi山麓の標高1000メートルにあるSidorejo村のコミュニティラジオ局Lintas Merapiで影絵芝居(Wayan Kulit)が晩の8時からあり、2月22日に泊まりで観に行ってきました。想像していたものをはるかに越える規模の催しで、語り手、人形遣い、歌い手、ガムラン奏者が40名もいました。

影絵芝居は、インドに古くから伝わる叙事詩を基に影絵は演じられていき、その合間合間に、Sidorejo村の話が語られていきます。Merapi山のこと、火山噴火のこと、洪水のこと、森のこと、農業のこと、そしてLintas Merapiコミュニティラジオの役割などなど。。。。。
それもただ話を伝えるのではなく、語り手がおもしろおかしく話していき会場を笑いの渦に包んでいきます。


なんと影絵芝居は午後8時から午前4時まで8時間ぶっとしで演じられ、村人(老若男女)150人くらいが参加し、夜明けまで楽しんでいました。
さすがに深夜零時をまわると、子ども達は眠り込んでしまいました。

今回の影絵芝居には、行政(県の防災庁)から開催資金が提供されています。芝居の中に防災のメッセージを込めて村人に伝えることが一つの目的だからです。そして影絵芝居はLintas Merapiで8時間生中継放送されました。

また、政党からの寄附もありました。防災と同様に、政党もメッセージを村人に伝えるためです。(おもしろおかしく)影絵芝居に、こうした政党メッセージが入るのは、かなり一般的なことだそうです。

もともと影絵芝居で演じられる題目はインドのヒンズーの話で、影絵芝居はインドネシアがイスラム化する以前に渡ってきて、各地で演じられていました。そして16世紀にイスラム教がインドネシアに広まっていく過程でそのメッセージを人々に伝える役割(布教)も果たしたそうです。一緒に観にいったCOMBINEの仕事仲間の一人がCombineの活動以外に文化遺産の保存活動をずっとしていて、横でWayan Kritについて詳しく解説してくれました。

Merapi山の標高1000メートルにある村で演じられた夜を徹してのWayan Krit、言葉にできない感動でした!

(日比野純一)