家具を固定すること。
兵庫区済鱗寺のご住職明石和成さん
(写真は震災後宗教というボーダーを越え、神戸にある多様な宗教者達との連携をもつ、、という意味も込めてカトリックたかとり教会のキリスト像の前で(左)西條さん(右)僧服の明石さん)
◆トーク1
震災当日、地震が起きる前にネズミが騒いでいたので起きていた。そのおかげで直後の対応ができたので、ねずみのおかげで助かったとも言えるかもしれない。
お寺は本堂の屋根がずれたり、二重の扉が外に飛び出したりした。
現在も本堂は仮設のまま。震災関連の事業などで募金をたくさん集めているが、自身のお寺の再建などには使っていない。
具体的な活動の例としては、小さい仏壇を安く仕入れて、仮設に移る人に無料で配布したりした。
お寺は震災時、炊き出しもした。
近所のお好み焼き屋さんが前日に仕入れをしたばかりで、冷蔵庫にたくさん食料が入っていた。それを材料にして、1週間くらい炊き出しを続けた。
明石さんは神戸青年仏教界のメンバーでもあり、理事長をやっているし、震災後もさまざまな活動をしている。
「市民による追悼行事を考える会」(明石さんは発起人の一人)は震災後、5年目からスタートした。
◆トーク2
大阪の寺から紹介され、草津さんという牧師さんと出会ったのをきっかけに、ロウソクの追悼行事などもキリスト教と仏教と神道と、合同でやることになった。7000本のロウソクを使用した。亡くなった人の名前を書いたロウソク台を作った。
仏教とキリスト教、神道のつながりは現在も続いている。「震災を生きる宗教者の集い」を開催していたり。
宗教者が何ができて、何ができなかったか、ということを問い続けることが大事だと思う、そういうことからのネーミング。その中で生き行くという意味。キリスト教と仏教と同じところ、違うところを理解しようと思ったら自分のセクトを勉強しないといけない同化することはないが、協力し合える部分もある。
震災後、すぐに敷地を解放して、避難所になった寺もあったし、閉鎖してしまったところもあった。檀家さんを中心にした組織なので、檀家ではない人にも広く解放するかどうか、という部分で反省もある。
震災のアドバイスとしては「家具を固定する」。
亡くなった方は家具の下敷きになった人が多いので、家具を固定することが大事。また、火災保険と地震保険は違うといったとも覚えておいたほうが良い。
子どもたちには、「知らない」ということを知って欲しい。それが「気づき」になる。体験した人から教えてもらうは大事。