神戸の長田は、古くからお好み焼き屋がたくさんある町としても有名ですが、ベトナム風お好み焼き「バインセオ(Bánh xèo)」が美味しい店が、新長田駅から南に徒歩10分ほどの六軒道商店街沿いにあります。お店の名前は「Quán CÔ NGA」と言い、日本語で「Ngaおばさんの食堂」という意味です。
「Quán CÔ NGA」は、店主のNguen Ngaさんが2022年7月オープンしたベトナム料理レストランです。Ngaさんは、ベトナムから難民として日本に渡ってきた夫との結婚で1991年に来日し、以来、ずっと長田で暮らしています。長田の地場産業である靴工場で働きながら子育てをし、「いつかベトナム料理レストランを開きたい」という夢を持ち続けてきました。そして、2021年8月に須磨区の板宿駅の近くに念願の最初の店を出すことができました。
初めてのレストラン経営は大変なことだらけだったそうです。長田に比べてベトナム人も少なく、ベトナム料理を食べに来てくれるお客さんの数が期待したほどではありませんでした。そこで、昔からベトナム人が多く暮らしていて、近年、ベトナム料理レストランが増えている地元の長田に店舗を移転することを決めたそうです。
店の看板メニューのバインセオは、生地の米粉に少しココナッツ粉を加え、パリッと焼かれていますが、逆に中は少しモチッとしていて、二つの食感が楽しめます。具はたっぷりのモヤシとエビ、豚肉を炒め、クレープのように生地で包んであります。生地にはターメリックが入っていて、まるで玉子焼きのような黄色い見た目です。これをレタスで巻いて、ベトナム魚醤ヌクマムをベースにした少し甘い特製のタレにつけて、熱々で頂きます。日頃からお好み焼きに慣れ親しでいる長田っ子にとっては、お代わりをしたくなる美味しさですが、一人前でお腹がいっぱいになる大きさです。近所の顔馴染みの店からバインセオの出前注文も頻繁に入ります。
Ngaさんは、この店舗を開店にあたり、自力で看板の取付けや壁のペンキ塗りなどの内装工事を行ったそうです。もちろん、ご主人もサポートをしてくれたそうですが、「主人、仕事で忙しいから時々やったね」とニコっと笑いながら話す様は、なんか肝っ玉お母さんのようです。店をオープンする前には、六軒道商店街沿い店に一軒一軒挨拶に行き、近所付き合いも大切にしています。
看板料理のバインセオの他に、ベトナムうどん、肉定食など肉定食、生春巻き、揚げ春巻きなどなど、どれも美味しいベトナムの家庭料理を味わうことができます。また、ラーメン牛という名前をつけたベトナム風中華蕎麦が最近は人気メニューです。ベトナムうどん(フォー)のスープに中華麺、牛肉、牛肉のハム、ニラ、赤玉ねぎのフライ、レタス、チリ、パクチーが入った麺類です。チリ、パクチーはお好みで量の調整ができます。
笑顔が素敵で、話好きなNgaさんが美味しいベトナム料理を出してくれるCo Ngaをぜひ訪ねてみてください。 【執筆者:日比野純一】
店の看板メニューのバインセオは、生地の米粉に少しココナッツ粉を加え、パリッと焼かれていますが、逆に中は少しモチッとしていて、二つの食感が楽しめます。具はたっぷりのモヤシとエビ、豚肉を炒め、クレープのように生地で包んであります。生地にはターメリックが入っていて、まるで玉子焼きのような黄色い見た目です。これをレタスで巻いて、ベトナム魚醤ヌクマムをベースにした少し甘い特製のタレにつけて、熱々で頂きます。日頃からお好み焼きに慣れ親しでいる長田っ子にとっては、お代わりをしたくなる美味しさですが、一人前でお腹がいっぱいになる大きさです。近所の顔馴染みの店からバインセオの出前注文も頻繁に入ります。
店舗名 | Quán CÔ NGA(NGAおばさんの食堂) |
住所 | 〒653-0035 兵庫県神戸市長田区庄田町2-5-13 |
電話番号 | 090-6232-8256 |
営業時間 | 午前11時から午後10時(お客さんに合わせて少し延長営業も) |
定休日 | 不定休 |
MEMO |
注)店舗情報、メニューなど、すべて取材日時点の情報です。最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。