2016年2月23日火曜日12時10分からは神戸映画資料館のコーナーです。
今月は田中範子支配人においでいただきました。
スタジオには13時からの関西学院大学総合政策学部山中速人研究室の3年担当のシリーズ番組「内地に住む沖縄人の多様性」担当の学生と本日から多言語センターFACILのインターンにやってきた立命館大学の学生が同席しています。
◆情報
はたのこうぼうのアメリカ映画研究会#5
フリッツ・ラング編最終回 「運命」のつくり方
2016年2月28日(日)
13:30〜 参考上映『スカーレット・ストリート』
15:30〜 発表 濱口竜介
[追加]発表終了後、トーク 濱口竜介+野原位
一人の作劇者として常に悩ましいのは「ドラマ」とは所詮はすべからく「つくりごと」ということだ。結局それはある種のご都合主義を必ず含む。にもかかわらず、世の中には「ものごとはこのようにしか起こり得なかった」という感覚、いわば「運命」が刻み込まれたような映画が存在する。過酷な地獄を生きなければならないフリッツ・ラング『スカーレット・ストリート』(脚本はダドリー・ニコルズ!)の登場人物たちに思いを馳せつつ、他のラング作品、イーストウッド、エドワード・ヤンなどを踏まえながら、映画における「運命」のつくり方について考察する。
濱口竜介、高橋知由、野原位が2013年に結成した脚本ユニット「はたのこうぼう」(『ハッピーアワー』監督:濱口竜介)のアメリカ映画研究会の不定期発表会、その最終回。研究会は全体として、フリッツ・ラング、アルフレッド・ヒッチコック、エルンスト・ルビッチを取り上げる。
ただ今満席状態!!補助席10席を残すのみですのでお早めにお申し込みください。当日参加は不可です。
《参加費》 1500円
info@kobe-eiga.net まで、参加者様のお名前・ご連絡先(メールアドレスまたはお電話番号)をお知らせください。
「神戸の映画・大探索」上映会 神戸1921・1952・1984
2016年3月5日(土)・6日(日)《参加費》1000円(一日通し)
《会場》神戸映画資料館
「神戸の映画・大探索」プロジェクトではこの一年間、神戸に関連する映画の情報を収集してきました。その調査報告とともに、映画に描かれた三つの時代の神戸をご覧いただきます。
「灯をともした人々
大正十年・川崎・三菱大争議の記録」
(1958年再編集版/22分/16mm)
製作:兵庫県労働運動史編纂委員会
日本で最も古い1921年(大正10年)の川崎・三菱大争議の労農記録映画を素材に、1910年代の第一次世界大戦、ロシア革命、米騒動、川崎造船ストへと続く日本の労働運動史を描く貴重な作品。鈴木文治、賀川豊彦ら「友愛会」の活動のほか、神戸駅、阪神電車滝道終点、栄町朝日新聞社前、大開通、新開地本通、川崎造船本社前、三菱造船所前などを労働者が行進する様子が描かれる
「朝の波紋」
(1952年/103分/DVD上映)
製作:スタヂオ・エイト・プロ
監督:五所平之助 脚本:館岡謙之助 原作:高見順 撮影:三浦光雄
出演:高峰秀子、池部良、岡田英次、岡本克政、三宅邦子、瀧花久子、斎藤達雄、沢村契恵子、浦辺粂子、清水将夫、高田稔、田中春男、上原謙、沼田曜一、吉川満子、香川京子
仕事に燃える貿易会社の社長秘書(高峰)、彼女の同僚(岡田)、ライバル会社の社員(池部)の三人が織りなす恋愛模様。半年間のパリ遊学から帰国した高峰秀子の銀幕復帰に、池部良が天真爛漫な魅力を添える。名匠・五所平之助の演出の下、戦後の空気感を捉えた東京ロケや異国情緒を活かした神戸ロケが見事。上原謙・香川京子らスターから浦辺粂子・田中春男ら名脇役まで、豪華な出演陣にも注目
「セピアタウン」
(1984年/90分/16mm)
製作:KOBE映画フェスティバル、映画集団エレファントアイズ
プロデューサー:三村照雄 監督・脚本:白羽弥仁 撮影:原ひろし 照明:木下敏 録音:村上誠、岩井寿光
出演:取坂由起子、大橋秀清、浜田隼人、辻本敬仁、三浦摂郎、岡本明子
昨年『神戸在住』を監督した白羽弥仁監督がまだ日本大学藝術学部の学生のころ、弱冠二十歳で初監督した青春映画。神戸から芦屋、西宮を中心にロケーション撮影されており、80年代の阪神間の時代の空気が懐かしい風景とともにスクリーンに甦ります。