女性たちが中心になり村を歩いて避難マップづくり 〜インドネシアのムラピ山麓でワークショップ〜


ムラピ山の山頂に近いSamiran村で、去る6月14日、火山噴火などの災害時の避難マップ作りのワークショップを行いました。参加者は、イブイブ(お母さんたち)が中心でしたが、近所のコミュニティラジオ局のスタッフなど、何人かの男性も参加してくれました。実は村にはすでに避難マップがあったのですが、わかりにくく、いざという時に役に立たないということで、参加者の村民たちと実際に村を歩き回って、避難地図を作ることになりました。


まず、ジョグジャカルタのパートナー団体、コンバインの職員で、災害の専門家であるウディンさんのリードのもと、どんな災害があり、それぞれどんな危険性があるのか、災害がみんなの生活にどのような影響を与えるのか、事前準備の大切さを一緒に考えました。それらをふまえ、避難地図には、土砂崩れの危険性のある場所、高齢者、幼い子供、妊婦、障害者のいる家も記していくことになりました。

サミラン村はかなり広い村なので、今回はまず、ワークショップの行われた家のある地区のみの2グループに分かれて地図作りを行いました。
サミラン村はとても美しく整備された村で、ほとんどすべての家の前で、鉢植えのねぎやニンジンを中心とした野菜が栽培され、入り口には竹でできたアーチがあり、そこではオレンジ色のかぼちゃが栽培されていました。また、ここから野菜類も都会に出荷しているので、出荷前の人参を分けてもらい、かじってみましたが、その美味しいこと!それに、とても安いです。標高が高いので空気もさわやかで、火山の豊かさを感じながら、楽しくみんなと一緒に歩き回りました。

戻った後、それぞれのグループがわいわい言いながら、それぞれ1枚の地図にまとめ、プレゼンテーションをして、よりよい地図にするための意見交換をしました。彼らの作った地図をもとに、私たちはデジタル化した地図を作り、村役場にデータを渡して、みんなに行き渡るようにする予定です。次回は、サミラン村全体の地図作りです。もっとも、現在、イスラム教の断食月の真最中。次回は、断食月が明けた後の、8月に行う予定です。

(岡戸香里)