雨季に入ったポルトープランス(ハイチ地震の被災地レポートその2)


ハイチは想像を絶する規模の被災をしていて、首都ポルトープランスはほぼ壊滅状態です。きっと復興には神戸の5倍以上の時間がかかると思います。でも世界中から、富める国からも、貧しい国からも、本当に多くの人々が政府、民間を問わず、救援・支援活動に来ていて、きっと、いや必ず復興するという気持ちになります。私も神戸やAMARCの活動で培った人脈をフル稼働させ、限られた時間で精一杯の活動をしています。


ハイチに着いて3日目くらいから晩になると、とても強い雨が降り続きます。ついに雨期に入ったようです。電気もない真っ暗な中で圧倒的な数の被災者は道ばたや空き地に張られたテントで夜を過ごしています。さらに、ろくに道路も舗装されていなくて、そこに地震が追い打ちをかけ、朝になるとテントの周りや道路はあちこちが池のようになってしまいます。雨季は7月まで続き、そして8月から11月まではハリケーンのシーズンが到来します。それなのに仮設住宅のメドはまだほとんどたっていないのが現状です。

でも、ハイチの人々は負けません!

私たちの通訳をずっとしてくれているマリオは、ニューヨークで高校時代を過ごした陽気なハイチ人です。朝から晩までずっと一緒にいてくれて、いつも冗談を飛ばして僕たちを笑わせてくれます。
でも、彼は自宅も事務所も全壊し、同僚が6人亡くなったそうです。そして奥さんと娘さんと三人で地震からずっとテント生活をしている被災者です。
そんなことを私たちにまったく感じさせないように気を使って、異国から支援に来ている私たちの手伝いを精一杯してくれる彼を見ていると、何十年かかるかもしれないけれど。ハイチの人たちは世界中の仲間たちとともに、地震に負けずに新しい国づくりを成し遂げると思うのです。

そんな彼らを応援し続けたいです。
(つづく)