フィリピンの生産者たち

Lampara House (ランパラ・ハウス)

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生産者について

「ランパラハウス(灯りの家)」は、フィリピン女性のシングルマザーが活動する縫製グループです。ランパラハウスの「ランパラ(Lampara)」とはタガログ語で「ランプ」という意味で、女性たちが家(世界)を照らすという想いを込めて、名付けられました。

ランパラハウスの前身となるW.I.N.(Women’s Independent Network)は、日本に渡航して働く中で日本人男性との間にもうけた子ども(JFC―ジャパニーズ・フィリピーノ・チルドレン)を育てるフィリピン人シングルマザーが立ち上げた団体です。さまざまな事情で子どもの父親から養育費を受け取れないシングルマザーたちの仕事作りを目的として活動してきました。

その後活動を発展させるために、2012年にショールームを備えた新しい作業場を設け、新たにランパラハウスとしてスタートを切りました。現在はJFCの母親だけでなく、貧困地域のシングルマザーも加わり、フィリピンの伝統的な織物や天然素材を生かした製品を生産しています。

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製品について

ランパラハウスは縫製を専門に行うグループですが、使用する素材は可能な限りフィリピン産のものを使用することにより、伝統技術を守り、その生産者を支えることを目指しています。

ランパラハウスのカバンに使用されるティナラックという素材は、アバカ(マニラ麻)という植物の繊維を染色し、手織りしており、布になるまでに長い時間がかかります。またポーチなどに使用している布のイゴロット(タガログ語で山の民の意味)は、ルソン島北部の山岳民族に伝わる伝統的な織り物です。ランパラハウスの製品には、素材一つ一つに歴史と生産者のストーリーがあります。

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ランパラハウス写真

フィリピン国内での独立を目指して

ランパラハウスはその前身であるW.I.N.での活動から、AWEPのパートナー団体として日本で販売するための製品を生産してきました。ランパラハウス設立後、継続的に団体として発展していくためには、自分たちの地域でネットワークを築き、ビジネスをして地域に還元できる団体であることが大切だと考えるようになりました。現在は毎週末、地域の青空マーケットに出店して販売したり、マニラにあるエコショップやNGOと協働して製品作りをするなど、活動の幅を広げています。

ランパラハウスの女性たちの夢は、「自分たちのように仕事が必要な地域のシングルマザーの仕事を創出し、一緒に自立を目指すこと」です。

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