第27話 村の論争 2017年1月14日放送
江戸時代は住居の移動がむつかしい時代でした。自分たちの土地や山林の境界争いが裁判となったことが記録されています。1711年の「和田山争議」は、東尻池村、御崎村、兵庫津の三つどもえの訴訟でした。お江戸で争うことになります。ときの東尻池村の庄屋は宗国さん。代官などへの手土産を用意したり、深川の富岡八幡に願をかけたりされます。主審の松平さんとも直談判、勝訴するのですが、「江戸まで出て、訴訟で決着をつける」きりりとした態度に感動します。和田山にあった「福原内裏分石」が東尻池の菩提寺にあります。「和田山の地は村のものであった」そう伝えているような気がします。
第27話 福原内裏分石(宝満寺)