(写真はゲストの越山沙璃さん)
7月12日(月)「まちはイキイキきらめきタイム」ゲストの越山沙璃(こしやま さり)さんは、神戸女学院大学音楽学部2回生。ピアノがご専門です。お持ち頂いた音楽は、ご自身の演奏によるリストの「タランテラ」。お昼から優雅な気持ちになれます。
好きで才能のある道に専念できて、恵まれていると見える越山さんですが、それなりに悩んだ時期もあったそうです。それでもアメリカ留学などを経て、音楽の楽しさ、学ぶ楽しさを改めて強くされたようです。
漫画や映画の『のだめカンタービレ』などで、クラシック音楽を身近に感じる人が増えてきている様子のこの頃。越山さんは、長い歴史の中で選ばれて残ってきた音楽には、それだけの深みや面白さがあると言います。CDを聴くだけではなく、コンサートホールに行く方がもっと増えて、彼女のような若い演奏者による今の生の音を通じても、さまざまな音楽のたのしみが広がっていくといいですね。
前半の情報コーナーは、東京、駒澤大学で7月3日~4日に開催された「カルチュラル・タイフーン2010」の続きです。
今回は、「貧困/女性/抵抗」と題した基調講演での、雨宮処凛さん(作家)、栗田隆子さん(女性と貧困ネットワーク呼びかけ人)のお話をご紹介しました。
「格差」や「貧困」が社会問題になっても、女性の「貧困」は表沙汰にならないことが多いのです。例えば、統計に挙がってくる「フリーター」は、35歳未満で非正規雇用の、男性だけの数です。働きながら、家事や子育てをする女性の悩みにしても、ひとむかし前の世代から解決せずに、今も驚くほど似通ったままです。
そんな状況に「抵抗」するというと、大げさだったり、奇妙に「かっこよすぎる」風に聞こえて無縁に思えるかもしれませんが、ちょっとした違和感を持つだけでも、それは「抵抗」なのだという発言が記憶に残っています。
別の基調講演でテッサ・モーリス・スズキさんが、「歴史家は記憶と希望の境界に立つ者」だと仰いましたが、誰しもがそのような境界に立っているのかもしれません。
少しずつでも社会を居心地よくする動きの基を作るのは、私たちそれぞれのシンプルな想いなのだと改めて思いました。
以上、Yukaのグローバルクッキング
―夏のごちそうシリーズ(チーズとペンネのパスタサラダ)や、先週に続き、バルセロナ多民族音楽シーンの音楽と共に吉富、平野と安西でお送りしました。(安西佐有理)