ハイチで地震が発生してから10日余が経過しました。テレビか新聞で現地の様子が伝わってきますが、世界の最貧国の一つであるハイチは、住民のコミュニケーションへのアクセスを支えるものとして、コミュニティラジオがあり、カリブ諸国の中でもコミュニティラジオの活動が非常に活発な国です。しかし、今回の災害でかなりのラジオ局が大きな被害を受けました。ポルトー・プランスやその周辺のコミュニティラジオはまったく放送ができていません。(地図:被災コミュニティラジオのマップ)
その現状を踏まえて、世界コミュニティラジオ放送連盟(AMARC)では、国際的な連携のもとで、救援活動をはじめています。
ハイチ地震の支援活動については連日、AMARC代表のスティーブのコーディネーションのもとで、欧州、北中南米、アジア太平洋(日本も)のメンバーがメールと電話で活発に活動の具体化に向け動いているところです。AMARC Haiti代表とは数日前に連絡がつき無事が確認できましたが、放送局は全壊、家は半壊、そして家族が一人なくなったそうです。そのほか数名の無事が確認されましたが、ほとんどはまだ連絡がついていません。
ハイチ支援については、まずコミュニティラジオの仲間たちとその家族の安否確認を行うとともに、救援チームを結成して現地入りし、緊急ラジオ局の立ち上げ、被災コミュニティラジオ局の復旧支援に努めます。AMARCは、InternewsやFree Voice、International Media Supportなど欧米の情報支援系のNGOと連携しながら救援活動を進めていますが、日本のBHNテレコム支援協議会もその輪に加わってもらうことができました。BHNテレコム支援協議会は情報通信技術を通じて途上国支援を行っているNGOで、情報通信会社やメディアのOB/OGや(現役の方も)が活動に参加しています。昨年9月のインドネシアの西ジャワ地震支援でも私たち(FMYY、AMARCど)と連携して被災コミュニティラジオ支援活動を行いました。
すでに各地から緊急支援メンバーがドミニカの首都セイント・ドミンゴに集まっていて、明日、7人が車2台で国境を超えてハイチのポルトー・プランスに向かい25日にAMARハイチ代表と合流する予定です。日本のBHNテレコム支援協議会からの2名もその中に入っています。小出力の送信機を含む放送キットと損害機材の修繕キットを持参し、一刻も早く被災者に震災情報を届けることに全力を尽くします。AMARCのメンバーだけあって、フランス語、英語、スペイン語のいずれも対応可能です。さらに現地語のクリオール語を話し現地事情に通じているAMARCハイチ代表がいますので、効果的な活動をできるはずです。
私たち後方にいる日本のメンバーとしては、その救援チームの動きをみながら、日本でできることを引き続き行っていきます。放送機材、ラジオ受信機を届ける募金なども考えられる一つですので、その際は、よろしくお願いします。
AMARCのハイチ支援に関する情報は以下のサイト(英語)から
http://www.amarc.org/index.php?p=Haiti_solidarity_EN&l=EN&nosafe=0
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