ペルー沖地震被災地支援募金プロジェクト中間報告
全6回中、5回をお届けします。
前回までは下記リンクからどうぞ
プロジェクト中間報告[1/6]背景
プロジェクト中間報告[2/6]ICAのこれまでの活動
プロジェクト中間報告[3/6]ペルー沖被災地支援募金の使い道
プロジェクト中間報告[4/6]災後、これからの「炊き出し所」の位置づけ
募金の役割
シードマネーとして使用させていただく神戸からの募金ですが、どのような効果が期待されるのでしょうか?
ほとんどの炊き出し所では食糧支援が当初から不安定だったということもあり、早い時期から無料のサービスとしてではなく利用者からわずかばかりの料金を徴収して運営を続けてきました。典型的な炊き出し所では一皿あたり0.5ソル(20円弱)を人数分徴収していますが、今後は食材購入を100%利用料金で賄わなければならなくなります。ペルーの主食はお米で、ジャガイモ、フレホール・レンズ豆、キャッサバなどが続きますが、利用者は穀類すらも毎日必要な分だけ購入しています。街なかには穀類の卸売業者があり、20kg、50kgとまとめて買うほどに米や豆類は市場よりも廉価に手に入れることができます。
しかし、現在一回当たり100食前後に落ち着いている各炊き出し所の利用規模では、まとまった量を買うには一回の必要量では足りなく、やむなく小売価格で毎日購入しています。つまり、利用者はわずかですが必要以上の現金を払い続けていることになります。
100ソルのシードマネーはこのようなサイクルに変化をもたらすきっかけになることが期待されます。主婦による活動である各炊き出し所は(男性が調理するところも若干ありますが)毎食の準備の他にも、おやつ作り・販売などいろいろなイベントを行い収入を得ることもしておりますが、中にはそのような活動をしたくとも元手がなくてできないというところもあります。このようなケースにもこのシードマネーは役に立つと思います。