まちはイキイキきらめきタイム、第2金曜日のハロー長田は、長田消防署のご担当。5月9日は長田消防署 総務査察課 総務係 生田恵士さんです。
4月1日に着任された生田さんは、20年近く前の消防学校で教育訓練を受けた後、長田消防署に4年間配属され、その後他の消防署などで勤務後、今年4月1日に再び長田消防署に来られました。
阪神大震災時は、市役所にある本部指令課勤務で、当日は夜勤仮眠中に地震が発生。
気がつくと事務所内がぐちゃぐちゃで、扉から出る事が出来ず割れた窓から脱出。
指令室に行き5人で対応した。
その時はかかってくる回線の表示が全て点灯。
次から次にかかってくる電話を処理できない状況であった。
当時の厳しい思い出としては、「子供が埋まっているので助けてほしい!」「炎が迫っているので助けてほしい!」
と言う悲痛な連絡があっても、市内全消防署が目いっぱいの状況。
「逃げてください」と言うしか出来ない深刻な状況だった。
本部が受けた情報を各署に伝え、各署で対応をしてもらうしか出来なかったことが大変悔やまれるとのこと。
しかし大地震を想定した応援体制が確立していなかったことが大きな課題となり、その後全国的な体制見直しに繋がりました。
総務係の仕事は、消防署の重要業務である、消防、救急、予防(査察)業務を縁の下から支える業務で、資機材の調達、管理の他、一般の会社では庶務といわれる署員をサポートする様々な仕事をしています。
平成25年度長田消防署主要事業の取組結果について、
1.長田消防署管内の火災件数は、全市では昨年度と変わらず、長田は1昨年度58件から49件に減少している。
救急出動は全市で8万件で、右肩上がりで増えている。長田は救急隊が2隊配備されているが追いつかない状況である。
2.「神戸消防アクションプラン2015」への取り組みとしては、南海トラフ地震対策の取り組みを行ってきた。
情報発信としてホームページを充実し、日本語の他12ヶ国語で発信している。
3.長田消防署独自の取り組みとしては、津波浸水想定区域での訓練、防災教育の充実。
災害護身術教室を行うなどを行なってきた。
26年度は阪神大震災20周年の年でもあり、具体的な取り組みを検討しているところである。
阪神大震災時は、大地震を想定した体制が出来ていなかったため、緊急電話を受けても対応できなかった悔しさが、今も心に強く残っておられるようです。