2014年10月10日放送(ハロー長田)
まちはイキイキきらめきタイム、第2金曜日のハロー長田は、長田消防署のご担当。10月10日は長田消防署 警防第2担当課長 消防司令長の首村(かどむら)新吾さんです。
首村さんは、長田消防署には昨年10月に配属され、災害発生時は指揮者として対応をされています。消防署勤務は30年のベテラン消防士です。消防署勤務になった頃は、先輩より昭和42年の阪神大水害以降災害はなく、神戸は安全な町と聞き自分もそのように思っていた時に阪神大震災を経験した。その時は消防局勤務で、火災が多発し対応出来ない状況であった。全国からの応援消防隊を各現場に出動させる業務を担当した。現場が混乱した経験を踏まえ、その後緊急消防援助隊の仕組みが出来た。
東日本大震災時は、1回目の派遣は2011年3月、福島県において緊急消防援助隊の指揮支援隊として、原発より10km~20km圏内にある病院の患者を圏外の病院に搬送した。2回目は2011年4月、宮城県山元町で大量のガレキの中で救助活動を行った。
本日のテーマは「自然災害への備え」です。地震は大変怖いですが、身近な自然災害である風水害への備えが大事です。神戸は昭和42年に中央区から東灘にかけて水害が発生し、大きな被害を蒙った(死者77名、被災家屋は約4万戸)。また昭和13年には阪神大水害が発生している(死者616名、被災家屋は約9万戸)。また、昭和36年にも水害が発生している(死者26名、被災家屋は約7万戸)。
昭和13年の大水害を経験し、六甲山の治水事業が国の直轄で行われ、砂防堰堤の建設が行われた。台風11号は広島県に大きな災害をもたらしたが、六甲山が同じ花崗岩であるため大雨に対する注意が非常に重要です。
自分に災害が襲ってくると考える人は少ないので、そのような考えを改め、日頃から災害に対する備えを行ってほしい。台風の進路、雨雲の進路を把握し、出来る限り早く避難するようにしてほしい。また自宅近くの安全な避難場所の確認もお願いします。避難勧告、避難指示は市長名、消防署長名で発出されます。集中豪雨については、パソコンやスマホで雨雲レーダ-の最新画像を見る事が出来るので活用してほしい。マンションは雨戸がないので突風で物が飛んできてガラスを壊す事があるので、カーテンを引いたり、窓から離れるなどの対応が必要です。またベランダの物が飛ばないよう固縛処置をしておきましょう。災害はいつ自分にふりかかるかわからないので、非常用物品の用意、飛散防止対策、気象情報の入手、風雨が強い場合は外出しないなどに心掛けると共に、いざという時は躊躇せず避難するようにしてください。
最近多発する集中豪雨による浸水、土砂崩れ、土石流災害、火山噴火災害など、自分の身は自分で守るしかないことを痛感させられています。行政は全力で対応していますが、市民一人一人のリスク管理が最も大事であると思います。