毎週火曜日お昼の13時からは関西学院大学総合政策学部山中速人研究室の実験番組「耳をすましてリスニングトゲザー」
春学期の2年生の番組が開始されるまでは、特番を4回にわたりお送りします。
今年はトルコ・イスタンブルを中心に現地取材を行い、「アジアとヨーロッパが出会うまち「イスタンブル」~その多様性を散策する~と題してお送りします。
イスタンブルは、その中心を貫くボスポラス海峡が、黒海、マルマラ海、そして金角湾に注ぎ込むということから、ヨーロッパとアジアの古代からの文化発祥の多様な地域を結ぶ海洋交通のハブのような役目を果たしてきました。
そのためイスタンブルという都市は、地中海沿岸地域の歴史において、常に中心的な役割を担うこととなったのです。
特にほとんどの黒海沿岸諸国にとってはこのルートが唯一の他の海域に接続する海路であるために、
大型船舶が列を成してひっきりなしに通行しています。
このことでイスタンブルは、かつてのローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国という約1600年にもわたるそれぞれの大帝国の首都としてその時代を過ごしてきました。
それらの時代、時代が残した宗教も思想も民族も歴史も文化も違う様々なものを破壊ではなく、多様なものを緩やかに飲み込んだまま、新たな形を生み出していくという都市を形成することで、
それがイスタンブルの魅力となり、世界中の人々を惹きつけているのは、よく知られているところであります。
ここを訪れる人は、この国の「多様性を緩やかに容認するその姿勢」に大きな感銘を受けることでしょう。
第1回は4月14日、第2回は4月21日、第3回は4月28日、第4回は5月5日の毎週火曜日13時~13時25分
火曜日は音声でお届けしますが、その週の毎週木曜日4月16日、23日、30日、5月7日は、FMわぃわぃのトップのUST画面で映像でも配信します。ぜひその多様性を映像でもご覧ください。
近年イスラム教とテロというのがステレオタイプのようにニュースの紙面、場面に踊っています。しかしながらイスラムの教えも、すべての宗教に共通する、「すべての人が共に幸せに生活していくため」、人知を尽くし、時間をかけて創られた宗教思想・哲学に基づいたものです。イスラムの国トルコでは、イスラムの祈りの場所モスク(ジャーミー)に、祈りに行きましょうと呼びかける声もキリスト教の鐘の音も日常の中に共に聞こえるのが当たり前の生活ということこそが、多様性の中で生きる!という実感でありました。