「海外事業」カテゴリーアーカイブ

ムラピ山麓における村落情報システムの構築 ~ コミュニティの防災力向上へ向けて

こんにちは!ジョグジャカルタの岡戸香里です。
先日、ムラピ山の麓にあるジュモヨ村の村役場で、村役場の人たちを対象に、村落情報システム(Sistem Informasi Desa, 通称 SID)の研修を行いました。ジュモヨ村は、ムラピ山頂から20キロ以上離れていますが、2010年のムラピ山噴火後、土石流の大きな被害を受けた村です。
村落情報システムは、村のあらゆる情報(住民情報(老人、子供、妊婦、病人など)、職業、家畜、乗り物、建物、資産など)を集めて、コンピューターに入力し、災害時の活用はもちろんのこと、村の発展のために情報を生かしていくためのものです。

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災害ラジオ局などの活動紹介映像が一部完成! 〜北スマトラのシナブン火山の被災地支援〜

インドネシアの北スマトラにあるシナブン火山の被災地で災害ラジオ局二局を軸にした、火山噴火と土石流に対しての早期警報システムを立ち上げを、ジャパンプラットフォームの助成を受けて、現地NGOとともに行いました。
その活動の様子を紹介映像が一部完成しましたので、ご覧ください。

バトゥカラン村の災害ラジオ
http://youtu.be/ucHfAFTx1nc

バトゥカラン村の災害ラジオ局のの住民ボランティア
http://youtu.be/OA3CgGKAnP0

バトゥカラン村の村長インタビュー
http://youtu.be/-rKa7p-uuOc

二次災害(土砂災害)について
http://youtu.be/KnHGvc8Lra4

ラジオ受信機の配布
http://youtu.be/tqcKE6NQEFw

防災ラジオ番組コンテストの賞品はメス山羊!〜メラピ山のコミュニティラジオ局ネットワーク〜


インドネシアのメラピ山にあるコミュニティラジオ局による初めての防災ラジオ番組コンテスト(DMAMコンペティション)が5月18にメラピ山麓で開催されました。
四つのラジオ局が、これまでに細作、放送をした防災番組の中からより優りのものをいくつか持ってきて、会場で番組を流すとともに、その意図や効果などのプレゼンテーションを行ないました。
火山噴火の経験を伝える語り部番組や防災の知恵を盛り込んだBGM付きポエムなど、多種多様な番組が紹介されました。そして、三人の審査員からはするどい突っ込みが入り、それぞれのラジオ局の持ち時間を大幅にオーバーして、会場とのやりとりが続きました。
確かに防災番組のコンテストではあるのですが、それぞれのラジオ局の防災の取り組み(放送活動と放送以外の活動)を学び合う、貴重な機会となりました。

DMAMコンペティションでは、エントリーしたラジオ局に対してわれわれ主催者が三種類(送信アンテナ、デジタルカメラ、メスの山羊)の賞品を用意し、その中から一つが各局に授与されたのですが。四つのラジオ局のうち三つのラジオ局品は、ラジオ局送信アンテナでもなく、デジタルカメラでもなく、なんとメスの山羊を選びました。育てて、子山羊が生まれれば、市場で売れるので、コミュニティラジオ局の大切な経営資源になるのだそうです。聞いてはいましたが、まさか本当に選ぶとは思いませんでした!

でも、誰かが「山羊のBBQパーティーに、最低でも三回は招待されるぜ!(笑)」と冗談をとばしていました。

メラピ山のコミュニティラジオ局はあなどれません。

噴火に備えたワークショップに農家の女性ら40名が参加〜メラピ山の危険度が一ランクアップ〜

四年に一度のペースで噴火しているインドネシアのジャワ島中部のメラピ山の状態が、前回の噴火から三年半が経過して、四段階の一番下から二番目に上がり、このところ小さな噴火が続いています。
そうした状況の中で、メラピ山の北側にある標高千メートルを超えるサミラン村で、噴火時に備えるためのワークショップを開催しました。農家の女性グループ、自主防災組織、コミュニティラジオなどから四十人以上が参加し、避難時の持ち出し品などについて晩遅くまでディスカッションが続きました。
真剣な中に笑いがあり、持ち出しリストの中の「家族! 妻!」のカードに、一同は大笑いでした ^ ^
火山の状態が収まってくれることを祈っています。

災害ラジオ局二局が放送開始! 〜北スマトラのシナブン火山の被災地支援〜

3月10日から北スマトラのシナブン火山の被災地で災害ラジオ局の開設に取り組んできましたが、3月末に一局目(バトゥカラン村)、4月17日に二局目(プリトゥグハン村)をそれぞれの村役場内に開設し、放送を開始しました。いずれもラジオの可聴範囲は半径10キロ。これによって、火山被災地域の35村、32,800名がラジオから災害情報(火山噴火、土石流など)を得ることができるようになりました。

いまは火山噴火の危険のレベルは一段階下がっていますが、ちょうど二局目のラジオ局を立ち上げた日に火砕流が発生し、早速、災害情報をラジオで住民に放送しました。
また、シナブン山麓地域は気候変動で雨期が始まったばかりで、毎日、局所的な雨が降ります。それによって山から何本もの流川で土石流が毎日のように発生しています。

住民が河川の状況をモニタリングして無線機でラジオ局に情報伝え、ラジオから住民にそれを拡散させる早期警戒システムを機能させるためのトレーニングを開始します。
なお、この事業はジャパンプラットフォームの助成を受けています。

スマトラ島北部のシナブン火山の被災地で災害ラジオ局立ち上げへ

昨年9月から噴火が続いているインドネシア・スマトラ島北部のシナブン山では、いまも1万5千人を超える村人が避難所暮らしを強いられています。FMわぃわぃは、ジャパン・プラットフォームの支援を受けて、被災者に火山情報、二次災害情報などを迅速に伝えるために災害ラジオ局の立ち上げを、インドネシアの協力団体(COMBINE Resource Institution、インドネシアコミュニティラジオ協会=JRKI、Lintas Merapi FM)とともに行います。東日本大震災やジャワ島中部のメラピ火山の被災地での経験を活かした、日本とインドネシアの共同支援活動です。