ひょうごんテックとSahana Japan Team は、12月6日(火)、「ボランタリな活動のなかでハラスメントの問題を起こさないために」をテーマに勉強会を行いました。プログラムの準備と当日のファシリテーターとしてAWEP の森木さんに協力していただきました。
今回は内輪の勉強会として行いました。たかとりコミュニティセンター各団体のスタッフやボランティアの方に呼びかけ、センター内の会議室で団体の活動終了後に行いました。4団体13名の方が参加され、ハラスメントの問題が何故起こるのかを中心に2時間にわたって話し合いました。忙しい中、参加、協力していただき、ありがとうございました。
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プログラムと内容を簡単に紹介しておきます。
テーマ:
「ボランタリな活動のなかでハラスメントの問題を起こさないために」
遅れて参加する人、初めて会う人もいることから、最初の半時間はアイスブレークを兼ねて自己紹介から始めました。おいしい紅茶と、東北みやげのお菓子を出しました。
自己紹介:
「あなたにとってこの世で大切なこと(衣食住以外でなくてはならないもの)を三つ示してあなたを紹介してください。」
参加メンバーの活動内容や背景、価値観によって、大切にしていることはそれぞれ違います。家族や健康、仕事や役割、希望や幸福、 自由や信仰ということを挙げた方もいました。
テーマを考えるためのブレーンストーミング:
「NGO、NPOのなかで、なぜハラスメントの問題が起きるのだろうか・・・。考えられる要因を一言づつ、または一行ごとに紙に書き出してください。」
テーマに入る前に、ひょうごんテックのメンバーから、今年前半に起こった問題について簡単な説明がありました(*1)。続いて司会者から、環境型セクシュアル ハラスメントに関する説明がありました(*2)。
次に、二つのグループに分かれ、一人当たり付箋を数枚分用意し、考えられる要因をそれぞれ思い思いに書き込みました。それらを「ボーンフィッシュ型分析」という手法に従って、大判の白紙に貼り付けて行きながら、それぞれの内容について話し合いました。
1時間程度のディスカッションの後、それぞれのリーダーは、付箋の貼り付けられた大判の白紙を全員に見てもらいながら、話し合われた内容について説明しました。
グループAでは、書かれた言葉を、個人の問題、ボランタリな組織、社会、という風に大きく分類し、それぞれの分類から、自己中心的考え方、多様性やコミュニケーションの問題、ジェンダーの問題などの要因を挙げました。
グループBでは、フィッシュボーンの上側に社会的な要因、下側に個人的な要因と大別し、上側には文化や背景の相違、身体的(年齢や男女)な相違、団体の自浄力などを挙げ、下側は、仕事優先、無関心やコミュニケーション不足、エゴ、といった要因にまとめました。
ボランタリな活動に特有な問題として、「NGO活動はよい人ばかりと思ってしまう」や「やさしい人ばかりの集まりだからゆるされると思ってしまう」、「公と私の区別があいまい」というのがありました。
セクハラ問題を起こさないためにはどうすればよいのだろうか:
それぞれのグループでまとめられたものを見ながら、全員で、解決のためのディスカッションをする予定でしたが、今回、終了時間の9時が近づいたために、アンケート用紙に記入し、参加者で共有することにしました。
アンケートに書かれていた内容は、「問題を共有するために、勉強会など学習の場を設けたり団体内で話し合うことが必要」、「団体内での情報共有やコミュニケーションが大切」、「自分とは異なった考え方や意見を尊重する」、「団体の目的と同時に他の人への配慮を忘れない」、「自由に意見の言い合える雰囲気を作っていく」、などでした。
セクシャル・ハラスメントについての勉強会をどのように行うかについては、世話人会で何度も話し合いました。まず、たかとりコミュニティセンター内でやってみようということから、今回の開催になりました。次回は、外部に呼びかけて開催することも考えています。
今回のハラスメント防止のための勉強会に対する意見、お問い合わせ等は、tech@tcc117.org までメールでお願いします。
(*1) 「Sahana Japan Team で発生した人権に関わる問題」への対応について
(*2) 環境型セクシャルハラスメントについて(Wikipediaの記事から)