2011年11月21日(月)から25日(金)まで、ひょうごんテックとSahana Japan Teamのメンバーである、吉野、fuga、榎と、関西学院大学の山中さんの4名で、今回の震災の被災地である東北へ、Sahanaの利用調査(*1)に行ってきました。
今回の調査の目的は、災害時救援情報共有システムSahanaが東日本大震災でどのように利用されたのか、どこに課題があるのかをヒアリングすることでした。これは、Sahanaを今後どのように開発していくかを検討することにつながります。
11月22日(火)に岩手県陸前高田市役所、11月25日(金)に山形県庁を訪問し、Sahanaの導入や利用に関わられた職員の方にお話を伺いました。陸前高田市役所では、避難所へ配布する日用品の管理にSahanaを利用され、Android端末で避難所の方がSahanaへデータを登録し、市役所で手配されていたそうです。Sahanaを運用する際に気をつけたことから、機能についての要望など様々なお話を伺いました。
山形県庁では避難者の方を把握するために導入を検討されたとのことです。避難所の解消が早かったために全面運用にはいたらなかったものの、試験的に利用されたそうです。福島県庁から山形県庁に来られて避難者を支援されている担当の方が、ホテルや旅館に避難されている方の情報整理に一部活用されたそうです。
また、11月24日(木)には、ITによる震災支援を行っておられる岩手県立大学の村山先生を訪問し情報交換を行いました。
さらには11月22日(火)-23日(水)に、たかとりコミュニティセンターと関連の深いカリタスジャパンの大船渡ベースキャンプ、大槌ベースキャンプ(救援復興支援を行う活動拠点)を訪問してお話を伺いました。11月23日(水)にはみやこさいがいエフエムを訪問してFMわぃわぃからことづけられた多言語の放送音源を届けつつ、交流を深めました。
今回訪問した皆様には貴重なお時間をいただき、詳しくお話をしていただきました。大変ありがとうございました。調査結果をまとめ、Sahana Japan Team内で情報共有を行う予定です。それをもとに今後のプロジェクトをどう進めていくか議論していきたいと考えています。
ひょうごんテックとしても今後の災害に備えるためにも、引き続きSahana Japan Teamを支援し、組んでいきたいと思います。また、ひょうごんテックは東日本大震災で苦労されている方や、支援をされている方に対して、ICTを活用した支援を息長く行っていきたいきたいと思います。
榎(Sahana Japan Team、ひょうごんテック世話人)
(*1)この調査は関西学院大学「東日本大震災関連共同研究」の一環として実施されました。