神戸のUPプログラム・はじめに

 5月4日に行われたMicrosoftUPプログラムの『パソコン教室』には、ベトナム人6名、日本人5名が集まりました。講師は毎日勉強とアルバイトで大忙しのアンさん(ベトナム人)、生徒はベトナム人3人です。アンさんは、パソコンが初めてという受講生のために、徹夜で用意してきたというテキストを片手に、ベトナム語で話しかけていきます。それから地元の当事者団体『NGOベトナムin KOBE』(http://www.tcc117.org/ngovt/)の日本人スタッフ、ボランティアさん、アンさんの友達でパソコンに詳しいベトナム人、市民活動のためのICT支援団体『ひょうごんテック(=このブログを書いている団体)』の代表の吉野、みんな一緒になって、パソコンの楽しさ、使い方を体験していきます。

 私たちひょうごんテックは、「楽しくパソコンできたらええやん。だけどそれだけで終わってはアカン!」と考えています。一方的に支援するのではなく、当事者が自らの力で助け合えるようになっていってほしい、と願っています。忙しいアンさんに講師をお願いしたひょうごんテックと、快く引き受けてくださったアンさんや NGOベトナム in KOBE のスタッフには、そういった共通の思いがあります。

 神戸というと、外国人の多い街というイメージかもしれませんね。例えば、NGOベトナム in KOBE や、ひょうごんテックが所属する『たかとりコミュニティセンター』(http://www.tcc117.org/)は、地域コミュニティの中心として、NPO10団体が、それぞれのやりかたで多文化共生のまちづくりに取組んでいます。そしてたかとりコミュニティセンターのある神戸市長田区は、言うまでもなく阪神・淡路大震災で壊滅させられた地域であり、また在住外国人率が8.13%(日本全国平均1.51%、2003年)と高く、支援するコミュニティやNPO、ボランティア無しでは成り立たない街でもあります。

 2006年6月現在、神戸、大阪ではこれまで3回のUPプログラム講座が開かれています。この地域の事情や、参加者の感想なども交えながら、まず直近に行われた冒頭のベトナム語での講習を順番にご紹介していきます。


(下の画像は当日のチラシです。全てベトナム語で書かれています。)
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