たきび113号(2007/1/17)

たかとりコミュニティセンターで発行している「たきび」は昨年から電子版になりました。震災12年目の、たきび113号(2007/1/17号)の記事です。

<ひょうごんテック>
昨年12月、「NPOに必要な情報管理とは」という講演会を開催した。質疑の時間に、「では何をしたらよいのか」という質問がでるべくして出た。普通にパソコンを使い、まじめに活動している団体スタッフの質問だ。

自分の団体の情報を把握し適切に管理することのハードルはNPOにとってまだまだ高い。フォローのワークショップ開催が重要になるとスタッフ等と話し合った。

市民活動団体のパソコンの「困った」を解決しますーこのようなひょうごんテックの活動も、もう3年目が終わろうとしている。リユース(中古)パソコン寄贈を精力的に行った1年目、多くのプロジェクトに着手した2年目。この3年目は“原点”に立ち返ろうとした年といえる。

この3年でもNPOの情報・パソコンを取り巻く環境は大きく変化した。Windows98の事実上の引退・WindowsXPへ、ウイルス・セキュリティを考えた安定運用が課題に、「個人情報保護法」対策の広まり、ブログを使った情報発信などWeb 2.0と呼ばれる新しいトレンドの始まりなどなど。 “3年一昔”だ。

情報通信技術(ICT)はどのように人やNPOを力づけ、幸せにできるのだろうか。ICTは道具にすぎないが、それぞれの団体に見合った力づけをまだまだ出来ていないことを現場で実感する。ひょうごんテックも、前スタッフ、現スタッフとともに、 着実に変化・進化しているし、他のNPOと同じく、 経営課題を抱えている。社会をみても、弱っている人がより生活しづらくなる「格差社会」の広がりを感じる。

ただ、NPOの限られた体力でなんとかITを有効活用したい、本当に困っている団体や人々のITの困ったを 解決したい、というニーズと私たちの思いにはかわりはない。今年の課題は、より多くの情報をNPOに届けること、NPOの「ITの困った」を積極的につかんで活動に反映をすること、運営基盤の確立だ。

ひょうごんテックのまわりに着実にひろがってきている「つながり」を深め、それぞれの市民活動団体でのICTの「困った」を減らし、力づけられたらと思う。

ヨシノタロウ