2011年4月23日土曜日13時から13時40分までは、京都大学の泉佐野熊取の原子炉実験所での小出裕章助教のインタビューを放送しました。
このインタビューは、日本に生活する言語的バリアーの有る外国人にも、原子力の基礎知識を知ってもらうことが目的。
このことを小出先生にもご理解いただき、わかりやすい日本語で解説していただきました。
原子力発電所は、福島にのみあるのではありません。
日本中に54基の原子力発電所があり、それは大消費地域にあるのではなく、離れた過疎の地域に建設されているという現実を知らなくてはならないとおっしゃいました。
FMわぃわぃのある神戸も原子力発電所はなく、しかし原子力産業で恩恵を受けている地域であります。
小出先生が40年間の長きに渡り、「原子力」の専門家でありながら、反対されてきた根本の理由としてあげられたのは、次のことでした。
「自分だけはよくて危険は人に押し付ける。その社会構造が許せなかったから。」と。
今回の私達の取材は、「原子力における悪者」を探り出し、そこに全責任を負わすために行ったのではありません。
自然災害の脅威だけでなく、人間の便利・快適追求のために造ったものが、さまざまな人々を苦しめているこの現状を、どのように乗り越えてゆくべきか、そのヒントを求めるためのものであります。
今を生きる私達一人ひとりが、今一度社会の成り立ちやその在りよう、そして自分の立ち居地、足跡を、真摯に見据え、覚悟をもって前進するための一助としたいと願って行動しました。
そしてその前進の先には、次代を生きる子ども達に「誇りをもって受け継げる世界」を必ず創らなくてはならないと考えています。