2009年5月から始まった「アトピーのリズム」の一旦のまとめ。来月からは、Vol2へと続きます。


高山さんと玉置先生

2010年4月11日日曜日16時から16時半放送の「アトピーのリズム」は、2009年5月から始まった「アトピーのリズムVol.1」のまとめです。この番組が求めているのは、アトピー患者の一般的社会生活を可能にすることです。
**番組継続のお知らせ**
この番組は、2009年4月を0回として、12回(全13回)患者と医者が真摯に「アトピー」について語り合いました。1年間の放送を通じて、単なる患者と医者としての関係ではなく、共に「アトピー」という病気のため命をなくすような事件根絶を目指し、協力体制をとる信頼関係が構築されました。今までの12回はVol1として、「患者から医療機関の医者に質問する」という所に重点を置きましたが、来月からは、Vol2として「患者の社会復帰」に重点を置いていろんな視点で考えてゆきます。
この番組は、周波数77.8MhzあるいはインターネットでのFMわぃわぃの放送だけではなく、アトピー的自由計画のサイトアトピーのリズムでいつでもポッドキャスティングでお聞きになることができます。


◆提言
患者としての目線で考えた時、一旦社会からはみ出たアトピー患者は、福祉の活用を考えないと医療的治療だけでは社会復帰は、難しいというのが現状です。引きこもり支援のNPOが「親から離して合宿して」と言っているように、就職できるまでは生活保護など公的支援を得て、自立して暮らすという時間が必要です。そのような公的支援を得るためにも、医療機関との連携は不可欠です。
◆ステロイドの問題
肯定しても否定してもアトピーを完治という結論にはなりません。
・ステロイドを塗るだけでは、病気の本質を見つけたり、改善することは出来ない。
・ステロイドを危険視するのは、アトピーが重症化した際の逃げ道を閉ざし、医療不信を招くことになり、民間療法や宗教という根本的解決とは正反対の道へいざなう危険性がある。

皮膚科の医者として玉置正治先生が、ぜひ伝えたいのは、ステロイドを使う、使わないかが問題ではなく、症状はあっても生活に支障の無いくらいにすることはできるということです。
日本皮膚科学会の治療ガイドラインでもステロイドを上手に使いましょうとなっています。「アトピーにステロイドを使わない治療を考える会」で言われている、ステロイドは絶対使ってはいけないという言葉は、現実的にステロイドしか対処する方法のない重症患者をにっちもさっちも行かなくなる状態に追い込みます。
最近花粉症にも「規則正しい生活を心がけましょう」と言われるようになりましたが、アトピーの治療でも早寝早起き・バランスよく食べるが必要最低限です。それから言いたいことが言えてやりたいことがやれたら良くなってきます。
夢と希望を持ちながら、当たり前のことを当たり前にやるという以外に特効薬はありません。そのことに早く気がついてください。
アトピー的自由計画高山哲是代表は、番組の中で「アトピーは直らない」と言っています。患者のみなさんに伝えたい真の意味は、アトピーは医療側の技術(手術や投薬)だけで治す方法がない。。という意味です。
ではどうすればいいのか?それは、特効薬がないのであれば、「患者側が病気を受け入れるには、どういう対応が必要なのか?あるいは、一般的社会生活を送るためには何が必要なのか?」ということを医療側も真剣に考え、サポートしてほしいのだというのがわかりやすい表現なのだと放送の中で気づきました。要はアトピーは医者や薬の力に頼るだけでは治らない、患者側の意識改革が必要だと訴えたいと思います。