2015年4月10日、まちはイキイキきらめきタイム「技術のつくだ煮」のゲストは、新長田駅北側、シューズプラザ 快足館代表 松田 環さんです。
松田さんは靴作り45年に及ぶベテランの職人で、靴作りの新しい方向として、履きやすさ、楽に歩けることを追求した手作り靴、健康靴を専門に扱っています。このため店名を「快速館」にしました。
快足館の特徴は、既製の靴をお客さんの足に合わせ、履き心地の7割が決まるというインソール(中底)を製作しています。また既製靴が全く合わない人のために、フルオーダーの靴も製作しています。
女性に多いと言われる外反母趾は、開張足といって親指から小指までが本来は上向きのアーチになっているのが下向きに落ちたもので、筋力が弱い人がなりやすい症状です。落ち込むことで、親指が2番目の指に寄ってくるため、親指が痛くなります。対策として昔は柔らかい素材で出来た、親指の付け根が広い靴を作っていたが、今は考え方が変わり、そのような靴を履き続けるとさらに広がってくるので、今は、中足骨を持ちあげ、親指と2番目の指を絞る外反母趾用室内履きサンダルを作っています。
快足館の提供しているオーダーインソール(足底板)製作手順を伺いました。
初めに歩行で困っている状況を聞き取りし、足型を採り、靴を履いた状態で3次元の歩行解析を行い、足裏にかかる圧力を分析し、足底板を切削します。普段の靴を履いた状態と、インソールを装着した靴との歩行バランスの比較を行い、豊富な経験に基づき調整成型してインソールを完成します。
このように一人ひとりの症状に的確に応えられる設備と技術を備えた快足館は、長年の苦痛を解放してくれる、理想的な靴を提供する場所であると思いました。
長田の靴は元気がなくなってきたと言われており、このため松田さんは靴作りを一生懸命やってきた人が、どのようにすれば生活していけるかを示すために、シューズプラザに出店したそうです。長田には底の材料、皮の材料、その他の各種パーツおよびデザインも含め、靴に関する物は日本で一番豊富にそろっています。
長田の靴の中心地にあるシューズプラザから、満足していただける靴を提供し続けていくことにより、長田の元気を取り戻したいと取り組まれている松田さんを、応援させていただきたいと思いました。