7月6日土曜日13時~14時はトルコイスタンブル大学でトルコ語・トルコ文学を1数年にわたって行っている研究者、井藤聖子さんにおいでいただきました。
そして今起こっているトルコでの反政権デモについて、ご自身が実際に長年住んできたイスタンブルへの愛を混め、そして今もたくさんの友人の住むその国での様子を、いろんな友人知人の話を取り混ぜながら、なぜこのようなことが起こっているのかを井藤さん自身の意見を交えながら、解析していただきました。
反政権デモの発端となったのは、イスタンブルの中心街にあるタキシム広場のすぐ近くのゲジ(GEZI)公園の再開発がきっかけです。
タキシム公園は新市街の中心で、独立記念碑がある共和国の象徴の公園。そしてそのとなりにゲジ公園はあります。
そんなに大きな公園でもなく、ホームレスなんかもいて、整備が行き届いているともきれいとも言いがたいところがある公園ですが、町の中心部にある数少ない公園で、夏になると大きな木の下のオープンスペースでチャイを飲むのを好む人は多かったそうです。
タキシム広場の再開発は去年末に始まり、広場自体は歩行者天国にする大掛かりな工事です。
その一部として、ゲジ公園を取り壊し、昔そこにあったという兵舎を再建するということになりました。
木が切られることに自然保護団体などは反発し、反対する個人や団体は、公園にテントを張って居座り、公共事業の邪魔をする不法占拠者として、居座っていた人々に対し、放水、催涙ガス弾を使って攻撃。
煙に巻かれる反対派と警察の激突のようすはソーシャルメディアなどを通じてトルコ中を駆け巡り、市民はこの警察の仕打ちに大抗議。
日に日にいろんな団体や個人が参加、いろんな国会でのアルコールの販売規制強化や子供の数や4+4+4という教育制度の強引な変更などなど、与党が強引な政策、特に個人の宗教に関する自由な色合いが薄れてゆき、国民の不満がたまっていたところに、このデモがあり、一気に大きな市民反対運動となりました。