「音源ライブラリ「長田今昔物語」」カテゴリーアーカイブ

「長田今昔ものがたり」第49話

第49話 事業の払い下げ 2017年6月17日放送

川崎正蔵さんが1881年に兵庫造船所を政府から払い下げを受けたところから、神戸の川崎重工はスタートしています。加賀藩が小蒸気船をつくっていたのですが、武士の経営がうまくゆかず、民間に払い下げたのです。西の神戸では、1897年に岩崎弥太郎さんが和田岬や今出在家の官有地の払い下げをうけ、三菱の神戸造船所を作っています。造船といった重工業分野では、技術的に遅れをとっていた日本では、「払い下げ」という手段が有効でした。ワダカンがフランスで事務機器の工場をつくったとき、ボージュ県(仏)は道路を新設することで私企業をサポートしてくれました。ときには行政の支援も必要です。


49話 神戸港に停泊中の「こうべエキスプレス」

「長田今昔ものがたり」第48話

第48話 皇女和宮像を辿って 2017年6月10日放送

第14代将軍徳川家茂にお嫁入りした和宮内親王の「銅像」のお話です。なんとこの「銅像」5体つくられた内、3体が神戸にあると言われています。明治天皇のおばさんにあたる皇女和宮です。昭和になり時代が落ち着いたころ、「やまとなでしこ」の模範として、元兵庫県会議員の中村直吉さん(兵庫で米穀商)が、東京に2体を、墓所の増上寺と日本女性学習財団に寄進します。地元神戸の女学校にも3体寄進されたのです。戦時中の金属供出の賛否論もありましたが対象にはなりませんでした。神戸にある1体は、持ち主が像を溶かし,銅を処分しようとしたが、腹痛になり溶かすのをやめ、その後丁重に扱い、かたくなに公開もしない話も残っています。


48話 皇女和宮さまの銅像

「長田今昔ものがたり」第47話

第47話 学校教育 2017年6月3日放送

産業化が西神戸で急速に進んだお話をしています。1868年には、兵庫の豪商が「明親館」を建てています。東尻池でも1871年に宝満寺で寺子屋がはじまっています。読書・算術・謡などを教わっていました。長田区で一番古い学校は真陽小学校で、今年で開校130周年、真野小学校も100年の歴史です。1873年くらいの他校の科目をみますと、万国の地理や歴史、算数、習字、作文、問答、体操などがありました。いまも、長田中学の生徒さんに住民がパソコンを習い、お返しに、郷土の話をしています。いくつになっても勉強は大事ですね。


第47話 わだかんの祖父の修業証書

「長田今昔ものがたり」第46話

第46話 産業インフラの整備 2017年5月27日放送

東尻池交差点に立ってみると、川崎が新幹線を作っていたり、増田製粉のサイロが見えたり、三井製糖やミヨシ油脂や三ツ星ベルトの広告塔が見えたりします。1894年にカネボウが西神戸に進出してくる前に、1876年には東尻池から柳原までの道路が整備され、1888年には兵庫から明石まで山陽鉄道が開通、1890年には和田岬線も一般に開放されます。産業用地の確保のため、双子池や真野池(尻池)が埋め立てられ、念仏山古墳も工場用地となってゆきます。しかし、この土地活用の時期でも、「気持ち・心」をこめて、「地」に感謝して先輩たちは産業化を進めるのです。「心地」よい精神でした。


46話 和田岬線

「長田今昔ものがたり」第45話

第45話 長田・須磨の気象(閑話休題) 2017年5月20日放送

「しょぼしょぼ権現・降る長田・生田祭は降らんことなし・楠公さんのカンカン祭、と今も言い習わされている」と、須磨在住の井上さんは説明されます。いまでも「雨男」とか「雨女」と表現します。駒ヶ林の石油基地、ライジングサンと言っていた時代ですが、石油タンカー(油船)が入港すると必ず雨が降ったそうです。昔は漁師さんが天候はよく知っていました。小学校の遠足の前、明日の天気を聞くと「アーア、くもりやけど、雨は降らん」と教えてくれました。最近の須磨海岸の水位も気になります。海面や河川の上昇を心配して、気象台に聞いてみた、お話も加わっています。


45話 昔と変わらず自然が残っている、一の谷川の河口付近
晴天が続くと川の先端は海面まで届かず、砂浜に吸い込まれている。

「長田今昔ものがたり」第44話

第44話 北風家の貢献 2017年5月13日放送

開港150年です。明治維新前後のむつかしい時期を、兵庫津で懸命努力した北風荘右衛門にも触れておきましょう。この人の「よすが」は今、能福寺の境内に「顕彰碑」が残るだけです。「風果てぬ」という小説がありますが、カネボウが用地を取得した1894年に、荘右衛門は、北風家の財産一切を正直に整理し東京に転居します。幕府を救うため寄付、姫路城を救うため寄付、湊川神社や神戸駅のためには土地を寄贈しています。お茶の事業を始めたり、私立学校「明親館」を設立したりもします。神戸駅に「銅像」があっても良い人物のお話です。


44話 兵庫運河・兵庫港から神戸港方面(兵庫区役所提供)