「音源ライブラリ「長田今昔物語」」カテゴリーアーカイブ

「長田今昔ものがたり」第115話

第115話 「哀愁と親しみ」(閑話休題) 2018年9月22日放送

須磨を語るとき、源平を語るとき、まず平家の物語がきて「もの悲しさ」が漂います。須磨寺は平家の菩提寺の一つで、平家一門の塚・墓・碑がたくさんあります。須磨から長田・兵庫にかけて「平家史跡」のオンパレードです。平清盛の廟所(びょうしょ)能福寺、敦盛の父の経盛の笛、忠度の腕塚・胴塚、明泉寺の知章の墓、稲荷神社に祀られた経俊、板宿に祠がある盛俊、そして、いまでもお参りがたえないケンモッさん(監物太郎)の碑などです。一方「源氏の遺跡」も、もちろんあります。河原霊社、「梶原の井」(梶原景季親子)そして、那須の与一。一度訪れて数々のエピソード楽しんで下さい。


115話 平盛俊の墓(平清盛の側近)と墓石に寄り添う五輪塔

「長田今昔ものがたり」第114話

第114話 長田の寺小屋から130年 2018年9月15日放送

長田で歴史が古いのは真陽小学校です。昨年が誕生130年のお祝いの年でした。神港橘高校の生徒がパソコンを活用して、郷土の歴史を解説する「真陽物語」という絵本を作りました。「真陽(しんよう)スター」というキャラクターが登場して、大きな災害のあった昭和や平成の時代から遡って、農業が盛んな江戸時代、足利尊氏や楠木正成などが登場する鎌倉、平清盛が貢献する平安、そして万葉の時代までさかのぼります。長田南部の土地の話題をピックアップするだけでも歴史の多くを学ぶことができます。また、尻池街園にある「万葉の碑」でよんだ児童の和歌も載っています。この絵本については真陽小学校のホームページや「こべっこマップ」でも見ることができます。


114話 真陽物語

「長田今昔ものがたり」第113話

第113話 神戸の異人屋敷 2018年9月8日放送

井上さんが須磨を語ります。神戸では北野あたりの異人館が話題になりますが、同じく、神戸の海がよく見える須磨の高台にある「異人屋敷(邸宅)」にも趣きがあります。安徳天皇内裏跡付近は「須磨の異人山」ともよばれ、屋敷番がいるお屋敷もありました。「モルガンお雪」が数ヶ月住んでいたことで有名です。ジェームス山には異人屋敷が残っています。戦前戦中、異人さんらは自国へ帰り、須磨や塩屋の異人館は日本人が買い取り住みました。終戦後、アメリカ人が撤収した時期もありました。洋館は今もその風情とともに残っていたりします。


113話 須磨異人山に住んでいたモルガンお雪が奉納した石燈籠


ジェームス山のシンボル「守護神」ライオン像(塩屋異人山)

「長田今昔ものがたり」第112話

第112話 長田とユダヤ難民 2018年9月1日放送

杉原千畝(すぎはらちうね)さんをテーマにした記念映画上映会と講演会が、9月22日(土)15時開場で、長田区の「ふたば学舎」であります。「杉原千畝を繋いだ命の物語」がテーマです。ロンドン在住の梶岡潤一監督が、神戸長田に来られます。監督自身、お母さまが神戸におられたり、ご本人が明石で過ごされたりした時期がありました。映画は1941年ころの出来事です。リトアニアから、大陸、敦賀、神戸とやって来たユダヤ難民に、斎藤源八さんという牧師も手をさしのべられました。牧師の教会はホーリネス教団の神戸教会で、戦争で焼失するまで「蓮宮通の御船橋」近辺にありました。長田ともご縁がありました。



112話 梶岡潤一監督(上映会)講演会

「長田今昔ものがたり」第111話

111話 JICA研修と真野の町 2018年8月25日放送

長田は国際性、多文化共生が特徴です。毎年9月には、JICA(国際協力機構)から研修のため、真野(小学校)地区に10名をこえる方がやってきます。テーマは「参加型地域社会開発」で、まる1日の勉強となります。今年の参加は、アルゼンチン、インドネシア、ケニア、フィリピン、ザンビア、タンザニアでした。和田は「真野地区の産業100年と自治をふり返る」を60分話しました。びっちりの研修のあとの楽しみは、大勢の住民も参加する60名ほどの交流会です。もう10数回続いています。近頃は、研修生が1ヶ月の研修期間中に練習し、みなさんでコーラスを披露してくれます。傘踊りもすっかり板につきました。


111話 JICA研修と交流会

「長田今昔ものがたり」第110話

第110話 須磨寺の法会(閑話休題) 2018年8月18日放送

須磨寺のお盆といえば、大施餓鬼法要もありますが、「四萬六千日燈明会、みあかり観音供養会」が有名です。夕刻には観音さまの形のろうそくが映え、この日にお参りすれば、4万6千日お参りしたほどの功徳があると言われています。11月には、「須磨の火祭り」といわれる「紫燈大護摩(さいとうおおごま)」の行事がおごそかです。もともと山伏が山の中で行っていた修験道の修業が、須磨寺の境内で再現されます。焼け付いた炭の上を、裸足で「火渡り」して厄を払い、無病息災を願います。年の暮れには、先着108名の方で「除夜の鐘」を撞きます。年中行事、話題一杯の須磨のお寺です。


110話 須磨寺四万六千日法要、みあかり観音