2014年最初の第2金曜日「まちはイキイキきらめきタイム」の技術のつくだ煮は、「ヒューマンエラー・安全文化・組織罰」について考えました。
企業活動の失敗が生命に大きな影響を及ぼす業界においては、随分前からヒューマンエラー(人的ミス)の撲滅に取り組んでいます。身近なところでは、病院や調剤におけるミスや鉄道や航空機におけるミスが重大な結果をもたらしてきたことは周知のとおりです。従って最近では病院に行くと、ミス防止のための対策が充実していることに気が付きます。しかしヒューマンエラーを根絶することは非常に難しい事です。
原子力業界は潜在リスクが極めて大きいことから、徹底したヒューマンエラー撲滅活動に取り組んできました。しかしながら、チェルノブイル事故、スリーマイルアイランド2号機事故、もんじゅ事故、JCO事故、そして福島第一事故など多くの重大事故が発生しました。
チェルノブイル事故の原因調査を行ったIAEA(国際原子力機関)は、根本原因は原子力に関係するすべての人の安全文化(Safety Culture)の欠如にあるとし、世界の原子力関係者は安全文化の醸成活動に取り組むよう勧告しました。日本においても取り組まれてきましたが、安全文化を自らの問題として充分にくみ取ってきませんでした。
【IAEAの安全文化の定義】
原子力の安全問題には、その重要性にふさわしい注意が最優先で払われなければならない。
安全文化とは、そうした組織や個人の特性と姿勢の総体である。
一方、107名の方が亡くなったJR西日本列車転覆事故の裁判では、裁判所はJR西日本の安全対策に問題があったと指摘しましたが、経営層全員が無罪という結果でした。現行法体系では個人の過失責任は追求できても、組織の過失責任は追及できないためで、弁護側は組織罰(法人罰)を設けるよう要求しています。
また福島第一事故に対する国会事故調査委員会の報告書では、直接的な原因は津波による全交流電源喪失であるが、根源的な原因は人災であると結論付けました。
このように重大事故の背景には、組織としての重大な人的ミスがあります。
海外の状況をみると、イギリス、フランスでは組織罰を取り入れた法改正をしており、アメリカは懲罰的損害賠償を課すことで、経営者に安全最優先の取り組みを促しています。
現場レベルでヒューマンエラーの撲滅や安全文化の醸成活動に取り組んでも、経営層の意識が変わらない限り重大事故は起りうると考えられるので、日本でも組織罰(法人罰)導入の検討が必要と思われます。
- 2025/06/25 2024年度FMわぃわぃ決算報告(2025年6月14日通常総会が開催され承認されました)
- 2025/06/25 2024年度FMわぃわぃ事業報告(2025年6月14日通常総会が開催され承認されました)
- 2024/08/03 2023年度報告書・決算報告
子ども向けの防災教育ツールづくりに向けてディスカッション 〜火山噴火から3年後のインドネシア・ケプハルジョ村の女性達〜
2010年のMerapi山噴火で最も被害の大きかったKepuharjo村の女性達と、子ども向けの防災教育ツールづくりのワークショップを行いました。被災者である女性達からは経験に基づいた実にたくさんのアイディアが出てきました。
ワークショップは次の三つのステップで進められました。
(1)Kepuharjo村で起こりうる災害/危険を洗い出す
(2)洗い出した災害/危険にいかに備え、対処していくかを議論する
(3)ディカッションで出てきた備え。対処をイージーワード・ピクシャーにしていく
災害/危険の洗い出しでは、火砕流、土石流、豪雨、土砂崩れ、地震、火災、間伐、狭い地域に復興住宅が密集して立てられたことにうよる不衛生、それにともなう感染症などなど。16の項目に上りました。
その中で、2010年の噴火後に山の住民が苦しめられていることがあります。噴火によってMerapi山の中腹では採石業が大々的に行われるようになり、トラックの交通量が半端な増え。交通事故が頻繁に起こるようになりました。雨の降らない乾期には粉塵の被害にも遭っています。そして外からの労働者がたくさん流入したことで、売春小屋ができるなど地域の環境が悪化しているのです。
そうした意見を丁寧に聞いていき、どうやって備え、対応していくかを、簡単な言葉と絵に落とし込んでいくコーディネーターの力量も見事でした!
声が聞こえなくなりそうな大雨が途中から降ってきましたが、それをものともしない議論白熱、かつ笑いに包まれた三時間半でした *(^o^)/*
(ひびのじゅんいち)
【ラジオドキュメンタリー/岐路に立つ】ナガタ喜劇塾の懲りない面々
「まちはイキイキきらめきタイム・水曜日」パーソナリティ片岡法子さんが
先日制作・放送した特別番組がネットでも聴けるようになりました。
「まちイキ水曜」でもおなじみのバリアフリーお笑い集団「ナガタ喜劇塾」に集う人々を描いた
とても聴き応えのある番組に仕上がっています。
下記URLから片岡さんのブログへとリンクしています。
http://sound-record.seesaa.net/article/384493042.html
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2013年秋、あるお笑い集団が旗揚公演を行いました。
その名も「ナガタ喜劇塾!」。
しかし、「ナガタ」の冠がついていながら、
神戸市民はひとりも参加していません。
メンバーは、明石、大阪、滋賀、
遠くは茨城県と遠方からの参加者ばかり。
障がいのある人・ない人、年齢もバラバラで
何の統一感もありません。
なぜこの人たちは、長田に集っているのでしょうか?
その魅力はいったいどこにあるのでしょうか?
不思議な集団「ナガタ喜劇塾!」の秘密に迫ります。
このような形がラジオ番組として成り立つのかどうか、
かなり実験的に制作しました。
ぜひ酷評をお寄せください。(>_<")


