日本でそして奄美でさえも珍しい奄美に特化した番組「奄美専門チャンネル~南の風」(2018年度からは専門チャンネルと名前を変更しました)
ここでしか聞けない奄美の唄者の声や情報が満載です!!
毎月第3土曜日夕方5時からの放送です。ぜひお近くの奄美を中心とした島の出身者にお伝えくださいませ。パーソナリティは大橋愛由等さんです。
2018年5月の放送について大橋がレポートいたします。
今回は奄美と少し離れますが、素敵なゲストをお迎えしています。養蜂家の得平秀昌(えひら・ひでまさ)さんです。五月は養蜂家にとって多忙な時期なのですが、番組ゲストとして出演していただきました。
得平さんは、公務員として働いた43歳の時、突如、養蜂に関心を抱くようになり、定年退職の一年前に、H市役所を退職して、養蜂の道に入ります。(市役所時代は、直言居士として、役所内で存在感があっと聞きます)。
養蜂を開始するのには巣箱、採蜜道具などが必要ですが、「この仕事は初期投資が少なくてすむのです」。一番大きな投資は、軽トラックの購入だったそうです。以下、番組で語ってもらった主な話題をピックアップしてみましょう。
★蜂の敵は蜂です。
★蜂は群れ単位で性格が異なります。
★蜂は自然環境のバロメーターなのです。
★蜂の需要は高まっています(採蜜だけではなくハウス内のイチゴ栽培の虫媒用としてなど)
★農薬ネオニコチノイドの使用によって蜂の数が減っています。これは世界的な現象といえます。蜂の個体数は、こうした農薬使用に敏感なのです。
★女王蜂について。女王蜂は栄養価の高いローヤルゼリーを与えられますが、ひたすら産卵することを義務づけられます。機能が衰えると、蜂の集団内で、次の女王蜂候補を育てるなど、蜂の巣を維持するために合議制が確立されています。
★蜂の集団には「働かない蜂がいます」。ここから得平さんの社会批評が始まります。自然界では「ニハチ」つまり集団のなかで二割は「働かないものたち」で構成されているそうです。そうしたバランスでもって自然世界が構成されているのに、人間社会はこうした自然の摂理を遮断しているのが問題ではないかと言うのです。
★蜂を飼うのは「(蜂の)いのちと共に生きる」ということなのです。
現在、得平さんは、兵庫県たつの市を拠点に、県内西部の何か所かで蜂箱を設置しておられます。夫人と娘さん(沖縄県立芸大美術工芸学部を卒業)が、趣味の良い民芸店「カフェギャラリー結(ゆい)」を経営されておられます。得平さんの蜂蜜はこの店で販売しています。
得平さんの語りは魅力的です。語りは、たつの市の文化についてと続きます。そして、詩人でもある得平さんの作品がふたつ朗読されました。
得平さんがつくる蜂蜜は、良心的でしかも濃密です。興味のある方は、「カフェギャラリー結(ゆい)」電話0791-63-2193(たつの市龍野町下川原111)に連絡してください。