2019年9月28日「第149回ゆうかりに乾杯」


FMYYの番組「第149回ゆうかりに乾杯」のゲストは まちづくりコンサルタント(株)コー・プランの吉川健一郎さんでした。

吉川さんは、大阪大学で土木工学、大学院で環境工学を専攻し、大学院1年生の時に阪神・淡路大震災を経験されました。当時まちづくり勉強会に参加していたことから、阪神・淡路大震災直後に、多くの専門家、学生ボランティアと一緒に、神戸市及び周辺自治体被災地の戸別建物の被災状況調査に参加されました。
この調査は復旧、復興対策の基礎となる重要な調査で驚異的なスピードで1月末に着手し、3月中旬には完了したそうです。

~この番組はFMYYのYouTubeチャンネルでライブ配信されました。~

芦屋市が南芦屋浜に災害公営住宅の建設を計画した時、入居前のコミュニティづくりのためワークショップを開催し、800戸の建設計画で各戸が画一的にならず、引きこもりを避けるため、段々畑、コミュニティ&アート計画などによりコミュニティが継承される仕掛けなどを盛り込んで建設することになり、そのため多くの不安と不満を抱えた住民の意向を反映した住みやすい環境整備に活躍されました。

東日本大震災時は、2011年5月岩手県宮古市に、8月からは現在も継続的に入っている宮城県気仙沼市の商店街支援に行かれました。
気仙沼では紫神社の会館に自主避難所があり、そこは商店街の実態把握に必要な人脈の宝庫だったことから、」いろんな状況把握等が容易でした。
住民との接触では今後のことを心配する声が多く、阪神・淡路大震災時の区画整理などの勉強会、12月完成予定の仮設商店街の手伝いもしました。
気仙沼には、まちづくり協議会はなく、区画整理事業のため行政主導の協議会を作ることになり、自治会長と会長推薦のアドバイザーとして吉川さんが活動に参加することになり、商店街復興との2つの支援活動を行ないました。

吉川さんが支援した、長田区における地域が主体となったまちづくりの事例について紹介していただきました。
・防災のまちづくりについては、小学校区毎の防災コミュニティにおいて、津波避難マップ作りや地域お助けガイド(災害初動期対応計画書)の作成。
・3年前に長田に総合庁舎建設計画が発表された時、再開発から取り残された新長田東地域の商店街(本町筋商店街)のにぎわいづくりの取り組みに参加し、10月1日発刊の地域の魅力を発信する「東本」が完成しました。
・長田神社の行事に合わせて長田神社前商店街は、地域の団体と一緒にイベントを実施。10月12日~26日「おやつはべつばら」が開催予定。夏越ゆかたまつりは夏の一大イベントとして姫路の浴衣祭に負けないよう開催。
・商店街への買い物が難しい人のために電話1本で届ける宅配サービスを行っている。
・長田区のまちそだてサポーターを任命されており、神戸常盤大学の学生が地域と連携する時のコーディネートをし、丸五市場ではかき氷を出店。

大学院生の時に阪神大震災の被災地域での多くの体験事例がその後の大震災や、地域のまちづくり支援に確実に反映され、被災者や地域住民に受け入れられ、感謝されている状況を伺うことが出来ました。これは吉川さんが常に誠意をもって対応されるお人柄からと思いました。

放送音声及び文書化した放送概要は、近日中に「ゆうかりに乾杯!」の下記URLで、ご覧いただけます。
http://yukari-ni-kanpai.sakura.ne.jp/
FMわぃわぃのホームページ、ポッドキャストでもご視聴いただけます。