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視覚障がい者だって先生になりたい!(8月26日放送より)

「テレビでね、学校の先生を目指している視覚障がい者の女性の話を見たのよ」。
蔀(しとみ)さんは以前から、視覚障がい者の職業選択の幅がせまいことに関して疑問を抱いてきました。
その女性は中途失明で、ずっと先生になりたいという夢を持っていたそうです。
けれど、見えないという世界から先生になるというのは、とてつもなく大きな厚い壁を破ること……。

「何かできることを、仕事をしたいという思いは、どんな障がい者でも一緒だと思うのよ。でも視覚障がい者の場合、昔から仕事は針灸マッサージなどに偏っていて」。視覚障がい者の働ける小規模作業所もほとんどない状態です。
最近は、障がい者を雇うことで企業に補助金が下りるという制度があり、雇用も始まっています。しかし雇うだけで仕事を与えてもらえなかったり、仕事が思うようにこなせずに行き詰ってしまったりする人も少なくありません。
「ライトハウス(視覚障がい者の生活・職業訓練施設)で訓練をつみ、『これで大丈夫』と送り出されたのに、実際仕事をしてみると上手くいかなくて……どんどん自信をなくしてしまうんですよね……」。

「そういう中でね、先生になりたいという思いを持って、めげずに教員採用試験を受けて。すごく大きな一歩を踏み出したと思うんですよ」。
本来、職業というのは自由に選べるもの。『前例がないから』という理由で道が閉ざされたりすることがないようにしてほしいものです。
「だいたい、前例がないならつくったらええやん!」と蔀さんは言います。
一歩を踏み出す勇気や、社会にはたらきかけ続ける根気……そうした熱い想いが社会を動かしていくに違いありません。

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