2020年1月放送のゆうかりに乾杯のゲストは、神戸常盤大学 診療放射線学科 開設準備室 室長 今井方丈さんでした。
この番組はFMYYのyoutubeチャンネルでライブ配信されました。
今井さんは大学受験生向けの月刊雑誌を読み、癌の放射線治療は将来非常に重要な分野と思い、診療放射線技師を目指し、大阪大学医療技術短期大学部に進学し、卒業後、神戸大学医学部附属病院に30年間勤務されました。
仕事は主にX線を使った検査でした。核医学検査や放射線治療ではガンマ線など他の放射線が使われています。超音波検査や磁力を使うMRI検査は放射線 を使用しないが診療放射線技師の扱える仕事です。
阪神・淡路大震災時は病院で当直しており、病棟の一部が損壊したが入院患者を含め大きな人的被害はなかった。地震直後から多くの患者が押し寄せ廊下に仮設ベッドを設置し対応した。
当初はレントゲン検査に必要な電源が十分確保出来ず、小型X線装置で対応したが、11時頃には電気が復旧し正常検査に戻った。当時の詳しい状況は、神戸大学震災文庫に報告書が保存されています。
今井さんは高校時代、卒業後とも吹奏楽の活動に精力的に取り組まれています。兵庫高校の吹奏楽部は、運動部の応援にはブラスバンドが欠かせないとして、生徒会活動として全校生徒からの浄財により楽器を購入したことから始まりました。このため学校行事優先の精神が貫かれています。
今井さんの現在の神戸常盤大学診療放射線学科 開設準備室の仕事は、兵庫県の大学初の4年制養成校として4月開設で進められています。特徴として①人の心に寄り添える豊かな人間性の育成、②確固たる専門的な知識と技術を習得し、社会に貢献できる専門職業人を育成する、という目標を掲げられていることはとてもすばらしいことと思います。
放射線診療で患者の受ける被ばく線量は出来るだけ少ないことが望ましいが、診療目的から設けられていません。被ばく低減のため、放射線検査が必要か(正当性)と、被ばくの少ない検査法(最適化)の観点から事前に十分検討されています。しかし管理の重要性から、相対的に被ばく線量の高い検査については、今年4月から患者個人の被ばく線量管理・記録が義務づけられるのは非常に重要なことで、朗報と思いました。
放送音声及び文書化した放送概要は、近日中に「ゆうかりに乾杯!」の下記URLで、ご覧いただけます。
http://yukari-ni-kanpai.sakura.ne.jp/
FMわぃわぃのホームページ、ポッドキャストでもご視聴いただけます。