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長田区聴覚障がい者福祉協会のお二人を迎えて(8月19日放送より)


今週は長田区聴覚障がい者福祉協会の広瀬さんと木戸さん、手話通訳者の安田さんと早樫さんをゲストにお迎えし、聴覚障がい者の生活の現状をお話いただきました。
聴覚障がい者は社会から発信される情報を得にくく、福祉協会があるという情報も届かず孤立してしまうことも少なくありません。発信の場もあまりなく、今回の出演に広瀬さんも木戸さんも張り切っておられます。

情報が得られてないという点で、広瀬さんは震災のときをこう振り返ります。
「震災時にはテレビもFAXも壊れ、通常の情報収集手段がなくなりました。避難先の小学校では、放送で救援物資の配給の知らせがあっても聞こえず、気付いたときには物資が無くなってしまっていたこともあります。
夜も何か配給があるのではないか、また取り損ねるかもしれないという不安から眠れないこともありました」。そのほか、トイレや入浴設備の使い方・ルールなども分からず戸惑ったそうです。

――そのときの行政の対応はどうだったのでしょうか。
「まず行政はどのように支援すればいいのか分からず、ましてや通訳者が必要ということも理解されていませんでした。マイクで放送すればそれでいいと思われ、聞こえない私たちのことは放っておかれました」という広瀬さんの言葉に、蔀(しとみ)さんもうなずきます。「障がいを持った人たちへの対応は個々によって違うんやということを知らんのやね。『障がい者』とひと括りにして、『これをやっておけばいいんだ』とまとめられてしまっていることに問題があるんですよ」

『障がい者』にもいろいろあるということへの理解がまだまだ広まっていません。
聴覚障がい者も、どのように情報を取っていくか、どのように理解を広め、より住みやすい社会を築いていくか。――闘いはこれからです。
お二人にはまたお越しいただいて、ぜひ、もっとたくさん語っていただきたいと思います。

または下の動画でも同じものをお聞きいただくことができます。

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