NPO法人オーケストラピット Patchさんをお迎えして

6月16日の『ふれてあれこれ好奇心アイtoアイズ』では NPO法人おーけすとら・ぴっと 作業所Patch の金子さん、畑山さん、迫田さんをゲストとしてお迎えしました。

Patchさんは3年前にも出演していただきました、クッキーなどといった犬用のお菓子の製作を主な仕事とする作業所です。全国から受注を受けながら、活動を続けています。
今回作業所での仕事やこれからの展望について語っていただきました。

●Patchで働くことになったきっかけ
スタッフである金子さんと迫田さんは高校時の同級生。昔から働いていた迫田さんが金子さんを誘う形で共に働くこととなりました。
働き始めから変わったことは、作業者の畑山さん。初期からPatchで作業をしている彼女の成長を見ることができたのが良かった、とおっしゃっていました。
気持ちを高揚させ、「働こう!」という気にさせるよう、職員一同頑張っています、とのことでした。

●Patchさんが作る商品
人間が食べても大丈夫な素材を使って犬用の菓子を作っているのが売り。試食会もしながらよりよい商品の開発も行っています。
作業所での自信作は鹿肉のジャーキー。野性のにおいがするジャーキー、と評判は良いそうです。
クッキーの作り方にも自信があるそうです。Patchさんの商品はノッツというホームページなどで購入できます。

●Patchさんのこれから
「働く場所は楽しくなければつまらない。楽しく働ける場所を目指している」と金子さん。
「気がついたことは指摘して、皆で支えあって、作業者主体の作業所を作っていきたい、パソコンなど、作業者さんの活動の幅をこれから広げていきたいと思っています」と迫田さんはおっしゃっていました。
「支える」ことがPatchさんの信条。Patchさんのこれからの活動を応援していきましょう!

被災された方々に、希望を。

6月9日の「ふれてあれこれ好奇心アイtoアイズ」。

●より子のちょっと言わせてもらいます!
 今回、東日本大震災を受けて宮城県南三陸町に5月17日に新設された臨時放送局「南三陸災害エフエム」にFMわぃわぃスタッフの平野が行ってきたので、その報告を行いました。
 南三陸町は役所や警察などの中枢部分が津波による被害を受け、ほぼ壊滅状態となりました。ベイサイドアリーナというエリアに町の機能自体を移転し、そこにあるスタジオから放送しているそうです。1日2時間生放送を行い、生活情報や警察、消防から提供される情報を流しています。6月1日からは24時間での放送を開始するなど、少しずつ復興へ向けて進んでいるようです。

●でかけてみませんか、情報局
 今回は「ピータンハウス陶芸展」を紹介しました。
 ピータンハウスさんは陶芸製作販売、出張陶芸講習会、陶芸教室を事業として行なっている作業所です。花瓶や壷など、様々なものを展示しているので、是非行ってみてはいかがでしょうか?
 6月13日(月)から6月24日(金)、9時から17時にかけて開催されます。場所は株式会社関西電力神戸支店 エル・ギャラリー『のっぽ』です。
 土・日・祝日は休館しているので、注意してください。また最終日だけ、展示が13時までとなっています、とのことでした。

●WING KOBE 声のトゥモロー
 神戸YWCA主催「障がい者ガイドヘルパー養成講座」の介助実践演習に障がい者側として参加した時の話をしました。
 地下鉄に乗る時、地下鉄湾岸線の車両に車椅子のマークがついてあるのを見た参加者が「どういう意味か」と聞くことがあったそうです。あの車椅子のマークは「車椅子が停めやすい場所がある車両」という意味なのですが、「車椅子に乗る生活が日常である障がい者にとって当然のことでも、知らない健常者が多いことを実感しました」とおっしゃっていました。

●より子のあーぢゃ、こーぢゃ。。
 被災地の人々にうまく回っていない、義捐金について取り上げました。
 阪神・淡路大震災の時に比べ、被災規模が比べ物にならないとは言え、被災者に対する給付が遅れています。「ボランティアの数や各地からの応援人員が少ないから、とも言われているが、少ないなりに行動していかなければならない。国の体制や何やらを批判しているだけでは何も進まない」とより子さん。
 また、お金がなくて何かを買えないという不安は尋常ではないでしょう。このような状況で「自立した生活」を強いても、どうすることもできない現状があることと思います。「震災から3ヵ月が経ったが、もっと被災者にお金なり何なり、何らかの希望を見せなければいけないのではないか」とおっしゃっていました。

FMわぃわぃ インターン生 村上

鍼師・マッサージ師 吉田淳治さんをお迎えして

6月2日の「ふれてあれこれ好奇心アイtoアイズ」では視覚障がい者で鍼師・マッサージ師の吉田淳治さんをゲストとしてお迎えしました。

●仲間とともに東日本大震災の被災地へ
吉田さんは今回、同じ視覚障がい者で同業者の仲間4人と東北の被災地へ行き、マッサージをしてきました。きっかけは新聞やテレビで「できることからしよう」と呼びかけているのを聞いたこと。「自分にできることは、マッサージ」と仲間に加えて健常者の方に同行してもらって被災地に向かいました。
食事の準備や宿は自身で確保しなければなりません。岩手県に住む友人から宮古市の知り合いを紹介してもらい、彼のコーディネートで宮古市へ行く準備を進めたそうです。食料は事前に宅急便で送るなど、工夫もしました。飛行機で秋田空港まで行き、レンタカーで東北入り。被災地に向かう時、「何をどれだけもって行けばいいかで悩んだ」と吉田さん。余分に持っていけば寄付できるからなんでも多めに持って行ったそうです。
吉田さんらは4ヶ所の避難所を回りました。「2日間で80人ほどを治療したが、避難されている方々の疲労を感じた。今までの避難所生活の中で、動かなくて血圧が上がっている人もいた」とおっしゃっていました。避難されている方々の疲労を、痛いほど感じたそうです。

●「この仕事で良かった」と改めて感じた今回のボランティア
「最初は話のネタとして『旦那さんは?子どもさんは?』と家族のことを聞いてしまったのが失敗だった」と話す吉田さん。家族の話題になると辛い声になり、静かに泣く被災者の方々を思い、吉田さんは自身の阪神・淡路大震災での経験を話すようにしたそうです。そうして話を引き出し、その話を聞くことと、マッサージで少しずつリラックスしていくように感じられたのは非常に良かった。
「治療した後、手を握り、肩を抱き、涙を流しながら『ありがとう』と言われ、こっちも自然と涙が出てきた。今までたくさんボランティア活動に参加してきたが、今回被災地に行ったことで特に『この仕事で良かった』、『障がい者で良かった』と感じた」とおっしゃっていました。「視覚障がい者だから」マッサージ師という職を選んだ吉田さんは特に「障がい者で良かった」と思えたことが嬉しかったそうです。

●これからのボランティア
今回被災地に行って「時期によって必要とされる物資が違う」、「被災地が広すぎて、ボランティアの人員がうまく分散されてない」と感じたそうです。
「見えないのになんで行くねん、迷惑なだけや」、「ボランティアに行くお金があるなら、募金しろ」と言われることもあったそうですが、「できる限り今のうちにやる。『後でしよう』ではキリがない。元気なうちに、行動しなければならない」と吉田さんは被災地へ向かいました。
最後に、「避難所へ行くのも一つの方法だが、老人ホームや病院、自宅に戻っている方々にもケアしていきたい」とこれからの思いを語っていました。

FMわぃわぃ インターン生 村上

支援を「しなければならない」と考えない!

5月26日の「ふれてあれこれ好奇心アイtoアイズ」。

●より子のちょっと言わせてもらいます!
 秋田県の中学校で、東日本大震災での寄付をしなかった生徒の名を掲示していたニュースを取り上げました。
 寄付というのは善意で自発的に行うものです。このような強制的なことはしてはいけないし、やったとしてもそれは善意の押し付けです。最近ボランティアを含め、全体的に「しなければいけない」、と考え始めていないでしょうか。
 「『皆で一つになろう』という考え方は良い。しかしその考えを簡単に押し付けるのは本当に良くない。自分たちができることを、できる範囲ですれば良い。たとえできる内容が違っていても、それで良い。」とより子さんはおっしゃっていました。
 また、より子さんの友人がボランティアで被災地に行ったのにも関わらず、受け入れ側の体制が整っていないこともあってか最初の一日は何もしない日があったそうです。その時「何のためにボランティアに行ったんだろう」と思ったのだそう。支援やボランティアをしようと思っても、大変な状況が続いているからこそうまくいかないこともあります。被災地の事情をしっかり把握した上で被災地を支援したいものですね。

●でかけてみませんか、情報局
 今日は「東日本大震災 障がい者支援チャリティーコンサート~手のひらを太陽に~」を紹介しました。
 連日、東日本大震災と原発関連の報道がされていますが、被災した障がい者の情報はほとんど入ってきません。阪神・淡路大震災を経験した私たちだからこそ、今回被災された障がい者の方々を支援したい、ということで開催されることとなりました。
 主催の、知的障がい者福祉事業所を運営しているNPO法人ボレロさんは大正琴を披露してくれます。その他大勢の出演者がいるのですが、本番組のパーソナリティであるより子さんも、歌で出演します。
 2011年6月5日(日) 13時~16時半、神戸市の灘区民ホール 大ホールにて開催されます。
 より子さんは15時頃から出演するそうです。是非行ってみてはいかがでしょうか?

●WING KOBEの声のトゥモロー
 4月にリニューアルされた布引ハーブ園を紹介しました。
 まずは、布引ハーブ園へのロープウェー。今までは一部のゴンドラだけしか車椅子に対応していなかったのですが、今回のリニューアルで全部のゴンドラが車椅子対応になりました!入り口・室内共、幅が広めの車椅子でも余裕があるつくりになっており、乗る際の段差もないので快適にハーブ園に向かうことができます。
 ハーブ園はくねくねした道も多く、坂道でもこう配が気になる所もありますが、園内で無料で貸し出してくれる電動アシスト車椅子に乗れば力をあまり使うことなく園内を回ることができます。足腰が心配な高齢の方などにもオススメだそうです。
 またオススメのイベントとして「ハーブガイドツアー」を紹介していました。11時からと13時半からのものがあり、45分間園内を巡るものだそうです。無料で参加できるとのことでしたが、団体の方や障がい者の方は要事前連絡、とのことでした。
 これからラベンダーの季節が始まります。散歩先にいかがでしょうか、ということでした。

●より子のあーぢゃ、こーぢゃ。。
 今日はほっこりした話を取り上げました。
 ある日外出先でレストランに寄った際、食べやすく取り分けるためのお椀を店員に頼んだそうです。別の機会に同じレストランに寄った所、店員はそのことを覚えてくれていて、最初からお椀を用意してくれたそうです。
 「箸を使って食べるのは大変なので、あえてスプーンを使う料理や食べやすいものを注文していた時期もあった」と語るより子さん。しかし「食べたいものを食べたい」と、自分の思いに正直に注文するようになったそうです。
 今回のような気遣いがあったお陰で、より楽しく食事ができたということでした。「障がいを抱えた当初は外に出て食事をすることも嫌で仕方なかったけれど、喫茶店のマスターやレストランの店員とのおしゃべりが楽しみになることもある。外食も捨てたものじゃない」とおっしゃっていました。

FMわぃわぃインターン生 村上

エコールKOBE 学園長河南勝さん と生徒さんをお迎えして

5月19日の「ふれてあれこれ好奇心アイtoアイズ」では エコールKOBE 学園長の河南勝さんと生徒の近澤さん、池田さんをゲストとしてお迎えしました。

● エコールKOBE とは
 エコールKOBE は新長田駅近くにある事業型の学園です。特別支援学校の高等部を卒業した障がい者に対する支援の場として開校しました。河南さん曰く、「知的障がいや発達障がいを持った人が通う大学のようなもの」だそうです。今年の4月に開校したばかりなので、ゲストの近澤さん、池田さんは1期生ということになります。生徒は計15名が在籍しており、これから2年間通います。
 「生徒は皆意欲的に勉強している。皆主体的に学べるように、こちらも努力している」と河南さんは言います。「特別支援学校の進路指導の先生がここを探してくれた。今はとても楽しい」と近澤さん。学校の授業ではストラップなどの創作活動が特に好きだそうです。池田さんは野球が好きで、プロ野球の試合の記録などが好きと言っていました。
 この学校の目玉はやはり「主体的」に勉強できること。15人の生徒が話し合いながら色々と決め、行動させることで、社会で生きていく力を育てていきたいのだそうです。

●これからの目標・夢
 この学園はまだ発足したばかり。これからの活動が注目されます。1期生の卒業旅行には海外に行きたい!といった発言もありました。
 「エコールKOBEの生徒は、今まで学校にあまり行けなかったり、いじめ経験があったりした子がほとんど。『友達と共に学園生活を送る中で、自分を出して良いよ』ということを教えていきたい」と河南さん。近澤さんは「これから商売について学びたい。自分で作ったストラップなどを売れたら良いな」と将来の夢を語っていました。池田さんの目標は、まず「友達と甲子園に行くこと」。学校でできた友達と行くことを考えているそうです。
 「エコールKOBEのような、特別支援学校を卒業した人が行く学校は全国的に少ない。今の状態では規模を大きくすることも難しい。でもニーズも、期待もあるはず。生徒が成長することでこの形態の事業も全国的に広まってほしい」と河南さんは最後におっしゃっていました。

今回の放送で、初めてこのような学園の存在を知りました。特別支援学校を卒業する人への進路の幅を広げるためにも、このような学園は必要だと感じました。卒業後は「働く」という選択肢しかないのもどうか、と思いますよね。多くの生徒を育てていきながら、全国的に普及することを願っています。

FMわぃわぃインターン生 村上

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