2019年10月「YYJournal 長田の視点」~民主主義を守るとは?~


毎月1回のFMYYとしての社会的問題に対する発信をいろんな方の声と視点でお伝えします。
今月の担当はFMYY理事日比野純一。司会進行はFMYY金千秋。タイトルは「民主主義を守るとは?」

FMYYの求めるところも、すべての人が違いを持ちながらそれぞれが社会の一員としてその人権が等しく守られることです。それは阪神・淡路というすでに25年を迎えようとしている大震災での復興のまちづくりの活動の中で、実はこのまちには本当の意味での民主主義というものが、確立していないということに気がついたからです。
それからのまちづくりは、一人一人が日本国憲法に高らかに謳われている「すべての人々が自分に尊厳をもって生きていく」それができるまちを目指して、たくさんの人々と共に活動してきました。

そんな中で海外の人々との多くの繋がりが生まれ、2009年インドネシアでのコミュニティラジオの人々と出会いました。その後FMYYは海外担当の日比野純一理事が、JICAの草の根プロジェクトで、インドネシアの多くの仲間と出会う中で、彼らが自分たちの国インドネシアという国を、民主国家として維持していくためにたくさんの声を上げ、語り合い、その思いを多様な宗教・人種が共に住む中で紡いでいることを教えてもらいました。

その実情を最近のインドネシアでの民主運動の様子とともに、日比野純一に語ってもらいました。

日本は民主主義の国であり、表現の自由は担保されているはずではありますが、なぜかこの国の空気感は、近頃よく言われる日本独特の「忖度」という傾向であることはいなめません。
忖度は「相手の思いを推し量る、察する」という良い意味合いの言葉ではありますが、現在盛んに使われる意味は「周りを見て、大きな声の人、あるいは力の強そうな人の意見に自分を合わせていく。違和感があっても、間違っていると思ってもそれは飲み込んで、見ないふり、聞こえない振りをする」という意味で使われているのではないでしょうか?!
FMYYは社会にあるいろんな違和感、どうもおかしいということに声を上げていく、民主的な地域、まち、社会を作りたいと強く願い、声を上げてきたいと考えています。
これは、FMYYのその萌芽、阪神・淡路大震災の時、日本に住む定住歴の長い在日コリアンが、日本語、日本文化、日本の制度には問題なく対応できたにも関わらず、「避難所で出自を隠した」というその日本にある他者を排除する空気感を是正する活動の主軸であると考えるからです。