staff のすべての投稿

「長田今昔ものがたり」第21話

第21話 兵庫のにぎわい 2016年12月3日放送

室町時代、足利義満が日明貿易に力を入れ、兵庫の津が栄えた1400年くらいのお話です。長田のあたりの道も、すべて兵庫につながっていました。東尻池村は和田岬の手前までが村の区域でした。義満も中国の明からの船を見るために、たびたび兵庫津にきました。しかし、1467年ころの応仁の乱で、この港はうばいあいとなり、山名氏(但馬)、細川氏(四国)、大内氏(長門)が上陸し、戦場となります。兵庫津は焼け落ち、港の機能を失います。日明貿易を管理していた細川氏が発着の港を堺に移し、航路も四国の南となり、兵庫のにぎわいは消え、苦難の時代となります。

nagatakonjaku_21_1
21話 鎌倉時代の軍船

「長田今昔ものがたり」第20話

第20話 寺院の建築いま、むかし(閑話休題) 2016年11月26日放送

建築家の井上さんは、多くの寺院建築を手掛けるなか、文化財保護の視点より、古建築を配慮しつつ、近代工法を取り入れて、復元・修理工事を行ってきました。寺院の中には、平安中期の建築部分もあり、1000年単位の樹木が使用されていて、建物と自然と人間との共生を感じることもあります。今昔ものがたりの放送は、もうひとりワダカンも参加しています。井上さんが改修をされた「無動寺」は山奥にあり、密教のりっぱな仏像もたくさんあります。親戚の和尚がいて、少なからずご縁を放送でも感じて、リレートークをしています。お聞きください。

nagatakonjaku_20_1
20話 神戸市北区、無動寺にて

「長田今昔ものがたり」第19話

第19話 鎌倉の人 2016年11月19日放送

北条高塒は、1333年鎌倉の「腹切りやぐら」で283名全員自決したとの話があります。ある説では、次男時行は逃げることができ、その子、時孝が東尻池に隠れたのです。2つのお墓に、その言われが刻まれています。俳優の高倉健さんは福岡出身ですが、その4人兄弟の北条篤孝の流れと言っています。それらの先祖をもつ友人たちは、足が速かったり、ラグビーのバックスだったりしました。そんな話題ができ、鎌倉とわれわれの「つながり」が実感できるのもありがたい土地柄なのです。

nagatakonjaku_19_1
第19話 近所にあるお墓の記録

「長田今昔ものがたり」第18話

第18話 五輪の塔(鎌倉時代) 2016年11月12日放送

須磨にお住まいの井上勇さん、長い間、社寺の建築のお仕事をされていました。五輪の塔にも、くわしいのです。平安中期ころより日本各地に大型五輪塔が建立されはじめ、現存され現在に至っています。大がかりな石塔であり、庶民の及ぶところではなく、時の治権者か豪族が建立したのではないでしょうか。写真は中世・最大の塔で、鎌倉時代のもの。前に紹介した「敦盛塚」など、平家一門の塔も多い。高野山にゆけば、多くの五輪の塔をみることができる。神戸には4基残っています(全国では50基ほど)。

nagatakonjaku_18_1
18話 石清水八幡宮・神応寺