さわらび学園のみなさんをお迎えして(9月2日放送より)


今週の「より子のちょっと聞かせてもらいます」には、神戸市西区神出にある「さわらび学園」の皆さんにお越しいただきました。
さわらび学園は、樅の木(もみのき)福祉会の運営する知的障がい児童入所施設です。
学園では、保育グループから成人期の作業・職業実習グループまで、いろいろな年齢層の子どもたちが日々の生活をともにしています。

メンバーの和田くんは体を動かすことが大好きで、体操のお兄さんが夢だそうです。「イベントなどで前に立って子どもたちと一緒に体操をします。必要とあらばどこでも駆けつけます!」とはりきっています。
和田くんだけではなく、メンバーの畑中くんはサッカーが得意で神戸の代表に選ばれるほど! 皆さんそれぞれが特技をお持ちで、イキイキとしているのが伝わってきます。

また5月のあるイベントでは小中高校生で「わさびキッズ」というグループを作って歌を披露しました。
「子どもたちは本当に一生懸命歌うんですよね。すると中には涙を流しながら聴いて下さる方もいて」。施設長の飯塚さんは嬉しそうに語られます。
「ちょうど四川で地震があったころで、子どもたちに募金活動を頼むと、大きな声で『よろしくお願いします』と呼びかけをしてくれて。なにか、自分たちがしてもらうばかりじゃなくて、自分たちもできることがあるんだと学んでもらえたと思います」。

「皆さんに会って凄くエネルギーを感じました!」と蔀(しとみ)さんの声もいつも以上に明るく聞こえます。「自分たちもいろんなことが出来るんだぞって、たくさんチャレンジしていくのがいいですね。自分の人生だもの、自分で生きがいを見つけていってほしいなぁ」。

さて、「うちのイベントに体操の和田くんや子どもバンド『わさびキッズ』に来てほしいわ~」という皆さま。さわらび学園TEL078-965-2387までぜひ一度お電話ください!
きっと心が元気になる演出となること、間違いなしですよ☆

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視覚障がい者だって先生になりたい!(8月26日放送より)

「テレビでね、学校の先生を目指している視覚障がい者の女性の話を見たのよ」。
蔀(しとみ)さんは以前から、視覚障がい者の職業選択の幅がせまいことに関して疑問を抱いてきました。
その女性は中途失明で、ずっと先生になりたいという夢を持っていたそうです。
けれど、見えないという世界から先生になるというのは、とてつもなく大きな厚い壁を破ること……。

「何かできることを、仕事をしたいという思いは、どんな障がい者でも一緒だと思うのよ。でも視覚障がい者の場合、昔から仕事は針灸マッサージなどに偏っていて」。視覚障がい者の働ける小規模作業所もほとんどない状態です。
最近は、障がい者を雇うことで企業に補助金が下りるという制度があり、雇用も始まっています。しかし雇うだけで仕事を与えてもらえなかったり、仕事が思うようにこなせずに行き詰ってしまったりする人も少なくありません。
「ライトハウス(視覚障がい者の生活・職業訓練施設)で訓練をつみ、『これで大丈夫』と送り出されたのに、実際仕事をしてみると上手くいかなくて……どんどん自信をなくしてしまうんですよね……」。

「そういう中でね、先生になりたいという思いを持って、めげずに教員採用試験を受けて。すごく大きな一歩を踏み出したと思うんですよ」。
本来、職業というのは自由に選べるもの。『前例がないから』という理由で道が閉ざされたりすることがないようにしてほしいものです。
「だいたい、前例がないならつくったらええやん!」と蔀さんは言います。
一歩を踏み出す勇気や、社会にはたらきかけ続ける根気……そうした熱い想いが社会を動かしていくに違いありません。

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長田区聴覚障がい者福祉協会のお二人を迎えて(8月19日放送より)


今週は長田区聴覚障がい者福祉協会の広瀬さんと木戸さん、手話通訳者の安田さんと早樫さんをゲストにお迎えし、聴覚障がい者の生活の現状をお話いただきました。
聴覚障がい者は社会から発信される情報を得にくく、福祉協会があるという情報も届かず孤立してしまうことも少なくありません。発信の場もあまりなく、今回の出演に広瀬さんも木戸さんも張り切っておられます。

情報が得られてないという点で、広瀬さんは震災のときをこう振り返ります。
「震災時にはテレビもFAXも壊れ、通常の情報収集手段がなくなりました。避難先の小学校では、放送で救援物資の配給の知らせがあっても聞こえず、気付いたときには物資が無くなってしまっていたこともあります。
夜も何か配給があるのではないか、また取り損ねるかもしれないという不安から眠れないこともありました」。そのほか、トイレや入浴設備の使い方・ルールなども分からず戸惑ったそうです。

――そのときの行政の対応はどうだったのでしょうか。
「まず行政はどのように支援すればいいのか分からず、ましてや通訳者が必要ということも理解されていませんでした。マイクで放送すればそれでいいと思われ、聞こえない私たちのことは放っておかれました」という広瀬さんの言葉に、蔀(しとみ)さんもうなずきます。「障がいを持った人たちへの対応は個々によって違うんやということを知らんのやね。『障がい者』とひと括りにして、『これをやっておけばいいんだ』とまとめられてしまっていることに問題があるんですよ」

『障がい者』にもいろいろあるということへの理解がまだまだ広まっていません。
聴覚障がい者も、どのように情報を取っていくか、どのように理解を広め、より住みやすい社会を築いていくか。――闘いはこれからです。
お二人にはまたお越しいただいて、ぜひ、もっとたくさん語っていただきたいと思います。

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障がい者とコラボしてTシャツやバッグとして商品化する「みっくすさいだー」のお二人を迎えて(8月5日放送より)

今回は、知的障がいをもつ青年と協力し合い活動するデザイングループ「みっくすさいだー」として活動していらっしゃる神戸芸術工科大学から研究員の柊さんと学生の橋本さんをゲストにお迎えしました。ブランド名である「みっくすさいだー」は、社会の枠にはまらない独自の思想の持ち主とされるoutsider(アウトサイダー)たちの感性をデザインにミックスする(混ぜ合わせる)という意味が込められています。知的障がいをもつ青年が描いた原画をTシャツやバッグとして商品化し販売しています。
詳しい情報はこちらから→ http://www.mixsider.com/ 

みっくすさいだー

フェリシモのecolor(エコラ)というブランドで販売中。Tシャツ売り上げの一部が原画を描いてくれる知的障がいの方に還元されます。カタログ販売とインターネットで購入できる。フェリシモのHPはこちらから→ http://www.felissimo.co.jp/ecolor/ 
また現在は、小規模作業所「七つの海」と共同でロハスフェスタ(8/9・10)に出す新しい商品を刺繍のアプリケを作成中!!

この活動を通して研究員の柊さんは「普通の高校や大学という道筋では障がいを持った方と時間を過ごす機会自体がないから、一緒にする作業を通して共有できる空間にいるだけでも、後のちに考えるきっかけになってくれればいいと思います。同世代の人もいるしお互いに友達を増やすような感覚でもいいかなと思います」。
学生の橋本さんは「これまで障がい者との触れ合いもあまりなかったし、年上の人や実際福祉施設で働いている方と触れ合うこともなかったのでいろんなこと知ることができます」。
 
同じテーマで絵を描くときに男性、女性の違いはありますか?との問いかけに、柊さんは「男性、女性というよりはおもしろさや個性が表れていますね」と。「ただ好きで書いている人、絵を通じて何かを伝えようという人とさまざま。単純にかわいい!とおもいながら活動してることが多いです」。

知的障がい者の方と一緒に楽しんで活動していることが伝わってきて、自然な交流ができているのだなと感じました。橋本さんも柊さんも、神戸の中の小さな活動なので広くたくさんの人に知ってもらえるようにしたいと夢を語ってくれました。「みっくすさいだー」の活動を通して障がいが個性としてもっと多くの人に受け入れられたらステキですね。

イベント情報!!「みっくすさいだー」の作品たちに会いに行きましょう♪♪

【万博公園でTシャツやバッグ販売】
日時 :8/9(土)・10(日) 16:00~21:00
場所 :大阪万博公園 上・下の広場 
入場料:ロハスフェスタ入場料無料!!但し、万博公園入場料は必要(大人250円、子供70円)
交通 :大阪モノレール「万博記念公園駅」または「公園東口駅」

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ユニバーサルツーリズムコンシェルジュ???(7月29日放送より)

今週の声のトゥモローは、WING KOBE主催「ユニバーサルツーリズムコンシェルジュ養成研修会」開催についての報告です。

誰もが豊かで安心できるような旅・滞在をユニバーサルツーリズムと呼びます。
WING KOBEではそんなユニバーサルツーリズムコンシェルジュとして多様な旅をサポートしています。ちなみにコンシェルジュとはいろいろな要望に答える案内役のこと。

今回開催された研修会は、そのユニバーサルツーリズムの要となる宿泊施設に従事されている方を対象に開かれました。

当日は観光客を受け入れる側となる神戸市観光課や総合インフォメーションセンターの方に加え、高齢者、視覚障害者、聴覚障害者、身体障害者と当事者の方々も講師に迎え、双方の立場から体験談を踏まえ「ユニバーサルツーリズム」の理念や実情を伝えました。

「施設などのハード面ももちろん大事だが、その前に障害をもった方に必要なサポートを知ること、おもてなしの心で向かえること。それがなければユニバーサルではない。」

ハードがととのっても、そこに集うひとりひとりがお互いを思いやることを忘れたくないですね。

参考資料:神戸新聞 2008年7月11日
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0001223308.shtml
(経過日数によってはご覧いただけないこともあります)

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