2019年新年のFMわぃわぃごあいさつ!


2019年 FMわいわい新年挨拶

みなさん、新年あけましておめでとうございます。FMYYの神田裕です。神戸市長田区海運町のスタジオから、インターネットを通して放送をお届けしています。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災、その時全国から救援に駆けつけて下さった仲間たちと共に、この放送局はスタートしました。そして、もうすぐ震災から丸24年を迎えます。

24年前の阪神淡路大震災から活動が始まった たかとり救援基地には 今も10の団体が元気に活動を続けています。アジア女性自立プロジェクト、ベトナム夢KOBE、多言語センターFACIL、ひょうごんテック、ひょうごラテンコミュニティ、リーフグリーン、ワールド・キッズ・コミュニティ、世界コミュニティラジオ放送連盟日本協議会AMARCJapan、野田北ふるさとネット、そしてFMYYです。

今月の17日にも新長田駅前にて、「1.17KOBEに灯りをinながた」のロウソク追悼行事が行われます。1999年の台湾大震災や2004年のスマトラ沖地震での被災地交流でつながった仲間たちもやってきます。これまで番組に携わってきた子どもたちもひとつ大人になり、親たちや先生たちとの新たな出会いの番組も始まりました。FMYYはこれまでの活動でつながった多くの人たちとの世代や国籍を越えた交流の場となっています。

去年も災害の多い一年でした。私たちのいのちを育んできたこの大地は大きく揺らぎ、荒らされ、多くの人々のいのちを奪っていきました。地震や津波など、いつ襲ってくるか分からない自然の力は想像をはるかに超え、それらに対して無力であることを身に染みて感じてきました。しかし、私たちは優しさと知恵を寄せ集めながら前へ前へと進んできました。自然に対する恐れや憎しみではなく、自然と仲良くつき合って行く謙虚さを学びながら、希望を持って、まちづくりひとづくり を続けてきました。

更にもう一つ、私たち自らが作り上げてきた脅威にも苦しめられてきました。国と国とを隔てる目に見えぬ壁は防波堤よりも高く積み上げられ、恐れや憎しみを生み出してきました。また、いのちを育んできたこの大地は、一瞬のうちに汚染され、住むことさえも難しいものとなってきました。しかし私たちは、それらのことに対して無力であることは決してないはずです。私たちは知恵と勇気を寄せ集め、誰がどこに住んでいても、一人一人のいのちが大切にされる、そんな まちづくりひとづくり を続けていきます。

震災の時、私たちはお互いを励まし合うため声をかけ合いました。声をかけ合うことによってお互いを知ることができました。お互いを知ることによって、まちづくりが始まりました。FMYYはこれからもそのことを忘れません。一人一人が大切にされ、誰一人忘れ去られることのない まちづくりひとづくり を目指して、FMYYは今年もあなたの元へ飛んで行きます。

代表の大川と金です。今までもこれからのよろしくお願いいたしますす!!

「長田今昔ものがたり」第129話

第129話 須磨の正月風景と四大節 2018年12月29日放送

井上さんが子供の頃、須磨の正月は全く静かだったそうです。除夜の鐘が始まったのも昭和30年以降のことで、当時、須磨土着の人たちは皆「長田神社」に初詣でに行ったと回顧されています。戦前の祝祭日も覚えておられ、四大節を解説されます。今も祝日として残っていますが、まずは四方節(元旦)、2月11日の紀元節(今の「建国記念日」)、続いて4月29日の天長節(昭和天皇誕生日)と、今は11月3日の「文化の日」として残っている明治節がありました。学校では規律の重んじられる式典があって、半ズボンで鼻をすすって参加した記憶があるそうです。春分の日は「春季皇霊祭」、秋分の日を「秋季皇霊祭」と言って、女子校だけが休みの「地久節(皇后陛下誕生日)」もあったそうです。


129話 昭和60年代の大本山須磨寺の正月風景(須磨寺「歴史と文学」より)

YY JOURNAL 長田の視点「美の凱旋」2018年12月22日

本日のゲストは、ニューヨークを拠点に世界中でマリンバによる音楽活動をされている名倉誠人先生です。
今回はCREW宮本の高校同窓生のご縁から、出演頂けることとなりました。
現在、ニューヨークの日本人演奏家で「マコト」といえば、小曽根か名倉というくらい、先生のご活躍は、国内はもちろん、様々なメディアを通じて世界的な広がりをもつまでに至ってます。
先生は1964年、神戸にお生まれになり、8歳からマリンバ演奏を始め、高校までは神戸に、そして武蔵野音楽大学、英国王立音楽院で学ばれました。

1994年、ニューヨークで開催されたヤング・コンサート・アーティスツ国際オーディションで、マリンバ奏者としては世界で初めて優勝。2000年英国王立音楽院より栄誉ARAMを受賞、ニューヨークとワシントンでデビュー・リサイタルを行ない高い評価を受けているほか、国内でも、2001年文化庁芸術祭新人賞、2012年第1回KOBE ART AWARD大賞を受けておられます。
今回は世界的な視点から、音楽、芸術と神戸の発展について、名倉先生の御知見を頂きます。
約20年のニューヨークでの生活から、音楽だけでなく、多民族都市の課題や食糧事情、中南米やヨーロッパでの演奏活動を通じて、それぞれの生き様や、外から見た日本人の素晴らしさも語っていただきました。
最後に神戸や視聴者の皆様に向けたエールを頂いています。
音楽の素晴らしさ、その秘めた力、名倉先生からご提供いただいた音楽と伴に、美の凱旋をご堪能ください。

2018年から2019年へ「FMわぃわぃニュースレターvol.4」

2018年は「災」という字で締めくくられました。FMわぃわぃは24年前の「災」ともいうべき阪神・大震災から生まれました。「災」は多くの哀しみを生み出します。しかしそれだけではない…ということを強く思うFMわぃわぃの24年の道のりです。

震災は、まちのなかにあったたくさんの困りごとを人々の前に否応なく掘りだしました。ひとり一人の違い、その違いから起こる問題も多く、それをひとつずつ解決していくことは、とても辛抱のいることです。

思えば当時からFMわぃわぃは、そんなたくさんの違いを声に出してみんなで共有すること、そこからなんとか解決策を見つけていこうと手を取り合う、そんな場所でした。

そもそも違いを口に出すことは、なかなか勇気のいることです。私たちは黙ってしまう、気後れする人々がいることに気がつく社会を創るための力になりたいと願っています。そしてその声を小さくても人々に伝え続けることがFMわぃわいのその誕生の時からの使命でもあります。

コミュニティメディアFMわぃわぃの役割として、番組制作や配信も重要ですが、地域での活動、「場としてのFMわぃわぃ」というものがあります。今年度、その種の芽吹きが感じられました。わぃわぃの新体制と同時期にスタートした小学生たちの番組がありました。その子らが成長し、中学生が学校の外の居場所として集まる番組「放課後ジュニアラジオ部」が始まりました。まるで放課後の溜まり場のような、親でも先生でもコーチや塾教師でもない大人たちと作る番組というものです。またその親も含め、ママたちの集まりも生まれています。さらにそこからお互いの職場がつながったり、番組が制作される土曜日に同じくたかとりコミュニティセンターに集う、ラテンコミュニティの親たちともつながったりとわぃわぃを通じた出会いが広がっています。

年代、国籍、働き方も違う、多様な人々との出会いを提供できることは、メディア=繋がりを作り出すというFMわぃわぃの存在が生かされている部分に感じられ、大きな喜びです。

今後は地域の人々に「ますますFMわぃわぃ元気です」の呼びかけをチラシや地域イベントへの参加などでお知らせし、地元の人が立ち寄りたくなる、地元の人気ものFMわぃわぃを目指していきますので、いろんなお知恵をおかしいただきたく、よろしくお願い申しあげます。   2019年新年に寄せて 代表理事 金千秋

いわゆる産休・育休に当たる期間、わぃわぃでの事務局の役回りをお休みしています。少し離れてみて感じるのは、わぃわぃの現状のわかりにくさ。なんとかしてみなさまにお伝えしたいと、ニュースレターもお届けしていますが、なかなか「?」な部分も多いのではないでしょうか。

番組制作や場づくり、地域イベントへの参画、被災地とのネットワークやインドネシアの仲間たちとの活動など、伝えることはたくさんあれども手が足りない…と頭を悩ませていたところ、神戸市とNPOが実施する社会人短期ボランティアプログラムを通じて参加してくださった有志の手で、わかりやすいパンフレットが完成しました!まったくわぃわぃを知らなかったみなさんが、番組の視聴、スタッフやクルーへの聞き取りを重ね、わぃわぃの強み弱み分析を経て、わぃわぃの活動を届けなければいけない人を明確にした上で「この活動が広まらないのはもったいない。知らない人、興味を持ってくれている人にこそ伝わるように」と愛情をこめて作ってくださいました。みなさんにもお届けいたしますので、ぜひ楽しみにお待ちください。

せっかくこうやってお知らせを受け取ってくださっている方の中にも、「応援はしているけど、なんだかよくわからない」と感じている方もいらっしゃることでしょう。実際にそのような意見をくださる方もおられ、いかにもったいないことだろうかと痛切に感じました。わぃわぃの使命として、小さな声が発信できる場であること、そして社会の中に理解や共感のつながりを生んでいくことがあります。そのために2019年はもっとわかりやすく活動をお伝えすることを目標にしたいと思います。

そしてみなさまにお知らせです。2019年度にはわぃわぃのインターネット配信がさらに変化します。これまでのタイムテーブルに合わせて聞いていただく形式から、ホームページで番組を見つけて、そこから聞いていただく形式になります。(わかりにくくならないように、聞き方は改めてお知らせします!)

ホームページも新しくする必要がありそうです。またまた試行錯誤の1年にはなろうかと思いますが、ぜひご意見をお寄せください。       2019年新年に寄せて 代表理事 大川妙子

2019年も新長田駅前ピフレ広場にて、「1.17KOBEに灯りをを inながた」が行われます。

わぃわぃは例年通り会場の音響を担当します。またブースでは12時から14時まで、わぃわぃがインドネシア被災地で現在で実施中のコミュニティラジオを活用した防災力強化事業の一環より「バックパックラジオ」のデモンストレーションを行います。これを担当してくださるのは、BHNテレコム支援協議会、2004年のスマトラ沖地震、アチェ津波被害現場の情報発信支援活動で、出会った‎方々です。、また1999年台湾921大地震の被災地交流を通じて、ぺーパードームが移設された南投県のみなさんとインドネシアの方々を繋ぐことも予定しています。
リュックサック一つでラジオ局が開局できる「バックパックラジオ」は、見ものです!
また15時からは阪神・淡路大震災からの長い付き合いの音楽隊でハイチの支援も一緒に行ったソウル・フラワー・モノノケ・サミットが会場にやってきます。彼らとも2010年のハイチ地震支援を協働しました。

当日のボランティア活動はスタッフは会場本部で随時受付しています。詳しい内容は同封のチラシをご覧ください。
なお、当日の会場の様子は、後日インターネットにて配信する予定です。

ゆうかりに乾杯!2018年12月22日140回

兵庫高校OB番組「ゆうかりに乾杯!」
2018年12月22日第140回ゆうかりに乾杯のゲストは、兵庫高校OB、龍谷大学社会学部教授 脇田健一さんにお越しいただきました。 
この番組はFMYYのyoutubeLiveでライブ配信されました。
兵庫高校時代の想い出は、今ではありえない先生がおられ、今も授業内容を鮮明に思い出せるのは、自分にとって意味があり、先生のお力と思っておられます。

関西学院大学社会学部・大学院に入り、文化人類学や異文化研究に憧れがあり、統計的手法ではなくフィールドワークで得られたことを大事にして研究するタイプでした。

卒業後は、琵琶湖博物館の開設準備室に地方公務員として就職し、大学とは全く違う役所の世界の中で、また自然科学系の多くの専門家との共同作業を通じ、苦労はあったがその後の社会学の研究に役立つ貴重な経験を積むことが出来たそうです。
開設準備室在籍時に阪神大震災が発生し、県庁職員として被災地の災害現場として兵庫高校に派遣され、援助物資の配布などを行いました。

その後新しく設立された岩手県立大学総合政策学部では、問題解決をしていくための政策論、現場と学問をどのようにつないでいくかを真剣に考える場を経験されました。

2004年からは龍谷大学社会学部で教鞭を執り、社会学部の理念が現場主義で、自分なりの現場主義を徹底しようと思い、地元の大津や滋賀にこだわり、地域社会に密着した形で教育・研究・地域づくりに取り組んでおられます。

現場主義を大事にされ、意欲的にそしてパワフルに研究と教育に取り組まれるていることが、放送から十分感じていただけると思います。

文書化した放送概要は「ゆうかりに乾杯!」の下記URLでご覧いただけます。
http://yukari-ni-kanpai.sakura.ne.jp/

「長田今昔ものがたり」第128話

第128話 須磨の天然の恵み、山菜 2018年12月22日放送

井上さんは、きのこや野生のたべものは須磨の天然の恵みと言われます。もっとも、昭和17年(1942年)頃の話です。春には「わらび」、秋には「しばはり」と名付けられたアミタケという保存食材も採れたのです。木いちご(へびイチゴ)、山もも、アケビなど、季節ごとの果物がとれたり、多井畑あたりから売りに来てもいました。須磨寺の裏は、山が連なっています。離宮の裏山や高倉山は水も豊富で、「水脈の山」だったのです。自然と言えば、須磨は「海の幸」も豊富でした。波うちぎわの小魚ですが、「テンコチ」が良く釣れ、祖父がお酒のアテにしていたのを思いだします。


128話 神戸市立須磨離宮公園正門
園内には、旧武庫離宮造営当時、須磨の裏山より移植された「山もも」の木が、巨木となり樹勢している

神戸市長田区から世界の言語で放送しています。