「長田今昔ものがたり」第44話

第44話 北風家の貢献 2017年5月13日放送

開港150年です。明治維新前後のむつかしい時期を、兵庫津で懸命努力した北風荘右衛門にも触れておきましょう。この人の「よすが」は今、能福寺の境内に「顕彰碑」が残るだけです。「風果てぬ」という小説がありますが、カネボウが用地を取得した1894年に、荘右衛門は、北風家の財産一切を正直に整理し東京に転居します。幕府を救うため寄付、姫路城を救うため寄付、湊川神社や神戸駅のためには土地を寄贈しています。お茶の事業を始めたり、私立学校「明親館」を設立したりもします。神戸駅に「銅像」があっても良い人物のお話です。


44話 兵庫運河・兵庫港から神戸港方面(兵庫区役所提供)

毎週土曜日14時30分~15時「いまどきのメディアリテラシー」番外編第1回配信開始

5月13日土曜日14時半から30分までの30分間の新番組「いまどきのメディアリテラシー」

関西学院大学総合政策学部山中速人研究室ゼミ番外編として製作し配信します。


20世紀(1900年)に感覚的メディア=電気信号を使ったメディアが台頭しました。その後恐ろしい勢いで、メディアは成長し、いまやメディアなくして生活がないような状態になっています。しかしながら、果たしてわたしたちは、メディアをはたして使いこなせているのか?


1920年代、30年代メディアは恐ろしい力を発揮し、ナチ党のユダヤ人虐殺だけでなく、日本も『国』がメディアを使って人々を戦争へ戦争へと引きずり込み、それに反論を唱えることを許さない空気を作り上げたことは決して忘れてはならないことです。
その後人々がメディアを監視し、国のためにではなく、社会平和のために活用する装置であるという認識のために放送法も生まれました。なんだか日本国憲法の原理原則と同じような意味合いですね。


さてさて人間は、この1945年の大きな反省をするすると忘れるもののようです。1980年代にアメリカとイギリスで新自由主義の渦が起こり、規制緩和、経済が優先されるということから、メディアは商業路線に傾いてゆきます。様々な大きな力がメディアから発せられるようになり、それを危惧した研究者が「メディアリテラシー」=市民が情報を精査し、その真偽をよりわけ、批判的に読み解き、そしてまた自らからの発信も行う!ということを提唱しました。

今回は21世紀に入り、インターネットという想像もしなかった新たなメディアの出現とその増大していく力に対して、歴史を踏まえながら、再度メディアリテラシーの存在意義を考えていくための番組です。
**番組内参考図書は「娘とはなすメディアってなに?」改訂新版
山中速人著 現代企画室、FMわぃわぃをモデルにした架空のコミュニティラジオ局でのメディアについてのお話となっています。**

FMYY リスタート NewsLetter Vol.01 2017年春

2016年3月末をもって総務省の地上波免許をかえしたFMわぃわぃ。7月から番組制作を申し出る方々との覚書を交わし、みんなの「発信の場」コミュニティメディアとしての新たな場面となったインターネット世界への船出を行いました。

毎週土曜日12時から「だれでもが声を上げる場」としての「場の維持」としての番組「ワンコイン番組」からいろんな発信をしています。

6月17日には総会も開催いたします。
会員のみなさまには、お手元にこのニュースレターとタイムテーブルなどなどまもなく郵送予定です。まずはwebでの広報でお知らせいたします。
2017年度、FMわぃわぃはよりインターネットメディアの世界、「メディアとはなんぞや?」「なんのために存在するのか?」を探ってまいります。

ニュースレターのダウンロード ニュースレターVol.1(PDFファイル)

5月は憲法記念の月「憲法について考える番組」再放送

5月3日は憲法記念日でした。70年前に施行された憲法。国の根幹となる「人々が自分たちの生きる国の行く道を、人々の代理者たる政治家に指し示す最高権威の法」です。
それについてもう一度考えたいと2015年5月27日から6月2日まで「ももっちおばしゃんのラジオお昼便」で放送した~今戦争をどうしても止めたい!中田進さん(関西勤労者教育協会副会長)をゲストに戦争法案を読み解く!それを声にする5回シリーズ~を再度放送いたします。

2015年の新聞紙面です。新聞の報道もそれぞれの社会状況で変化していくようです。さて2017年の今!あなた自身はどんな風に考えるのか!FMわぃわぃはひとり一人が考え声を上げていくための「場」でありつづけるためインターネットメディアとなった今、再度この番組を配信いたします。

5月最初のワンコイン番組~第1土曜日は在日を生きる!がテーマです。

本日のワンコインは、スタジオからの映像配信も行いました。

参加者は朴明子さん(写真右端)、そして今日は京都の龍谷大学松浦さと子さん(朴さんの左となり)のゼミの学生さんたち4人(左から池田さん、高橋さん、藤井さん、山本さん)が、「震災とメディア」ということでFMわぃわぃの「ワンコイン番組」を出発点に長田のまち歩きをされました。
案内役は「長田今昔物語~千夜一夜」のわだかんこと和田幹司さん(写真左端)。


最初は第1土曜日は基本的に「在日を生きる!」がテーマ。明子さんから韓国の大統領選挙に数年前から在外国韓国人(外国に住んでいいる韓国の国籍を持っている人)の明子さんも選挙に参加することができるという話をしていただくことを学生さん達に伝えました。
学生さん達からは、震災の1年後の生まれ、それぞれ親から聞いた震災の話、あるいはまったくの未知の震災をこの長田のまちでたどり、復興についても考えた地という事、またその中でコミュニティメディアの存在についてまちを辿りながら考える。。。まちの力、それについて考えるというこの松浦ゼミでの「まち歩き」への期待を話してもらいました。


さて実際にこの長田区海運町のFMわぃわぃから始まった「震災とメディア」の「まち歩き」どんなものだったのか~~~学生のみなさんからの報告があればお伝えいたします。(写真は長田港)
今回は案内役をされた和田幹司さんから頂いた写真をメッセージの一部をみなさまにご披露いたします。

さきほどーー、学生さんと新長田駅でお別れしました。満足してくださったようです。
楽しい町歩きでした。ふたば学舎をでたところーで、たかとり教会のベトナム信者2名によびとめられました。いい交流となりました。
駒ヶ林港では、韓国系のグループがBBQをされていました。「こんなとこに観光にくるかーー?」と聞こえてきました。 アンニョイハシムイカと返事しておきました。
みなさんの善意に助けられました。

    和田幹司

「長田今昔ものがたり」第43話

第43話 隠れた偉人、濱田篤三郎 その2 2017年5月6日放送

井上さんは須磨の偉人、濱田氏についてはまだ逸話をお持ちです。33話で話されたように、元町を拠点に外国人向けの古美術品の販売や雑貨の輸出をしていた濱田氏は、1900年に、パリ万博で日本人画伯の大橋翠石(すいせき)の出品を応援し、神戸の有名人15名で後援会も組織しました。出品された虎の絵は横山大観などと肩をならべ、優勝金牌を得て、その後の絵画活動にはずみがついたようです。写真の「千里一走」には大橋翠石の「虎画」のエピソードが記されています。翠石は後年、須磨に住居を移し、絵画活動を大胆に進め、独自の「須磨様式」を完成させました。


第43話 美術保護に鑑識眼があった濱田篤三郎
「美術ノ保護ニ在リ、翠石ノ片影ヲ傳(つた)ウ、真髄這裏(しゃり)二在リ」

神戸市長田区から世界の言語で放送しています。