関西学院大学総合政策学部山中ゼミ「耳を澄ませてリスニングトゥゲザー復活版」


2017年1月21日土曜日から毎週の15時~16時「関西学院大学総合政策学部山中ゼミ「耳を澄ませてリスニングトゥゲザー復活版」が始まります。
最初は3年生の進級作品「就活しないで生きる道」を2本ずつ放送します。
就活真っ最中の(はずの)大学3年生たち14人が、さてどんな風に~就職しないで生きる道~を見つけ、進んでいる人々を探し出し、その生き方についてどんなお話を聞いてくるのか・・・楽しみです。ぜひお聴き下さいませ。

「長田今昔ものがたり」第28話

第28話  旧前田家のカキツバタ 2017年1月21日放送

須磨の前田家はともかく古いのです。加賀の前田家の方が親戚かなと調査にきたこともあったそうです。家の前に植えられていたカキツバタは街道を往来する人に親しまれていました。「須磨の前田のカキツのなかに、アヤメ咲くとは知らなんだ、咲いてしおれて また咲く花は、須磨の前田のカキツバタと詠まれた」と井上さんがお話されます。菅原道真が左遷の旅の途中で立ちよったので、前田さんが井戸の水でお茶おさしあげた逸話も残っていまし、菅公お手植えの松もあります。近くに綱敷天神があり、道真公に綱をまいてサブトンの代わりに座ってもらったという話も残ります。


28話 菅公 お手植えの松(旧前田家)

2017年1月から「南の風~奄美編」毎月第3土曜日5時~6時に放送します。



「南の風」2017年1月の放送
2017年 奄美の観光に注目 3月、関西空港と奄美大島間にLCC就航

2017年「南の風」の番組がスタートしました!!

去年一年間、奄美でなにが起こったのかをお知らせし、かつ、今年奄美と神戸(関西)の関係でどのような話題があるのかを語りました。

明るい話題をひとつ紹介しましょう。
いよいよ3月26日(日)に、関西空港からLCC(格安航空会社)のひとつ「バニラ・エア」が関西空港と奄美大島間の路線を新設するということです(一日一往復)。
すでに同航空会社は成田航空と奄美大島間の路線を定期運航しており、その安さから、新たな需要を開拓して、いままで奄美に関係してこなかった本土(ヤマト)の観光客を呼び寄せる効果を発揮しています。
「ガジュマルの大木 ケンムン、キイムンといった妖怪が棲むと信じられている」

奄美にかぎらず観光とは、多くの人材を雇用する労働集約型の産業なのです。宿泊施設ひとつとっても、その施設の従業員の雇用創出をはじめとして、ホテルへの備品や食材を運ぶさまざまな業者が必要ですし、観光客を運ぶ運輸従事者の仕事も増える。

奄美の基幹産業は農業ですが、就農者の高齢化と減少による外国人労働者への依存、市場原理による価格の変動などの問題を抱えています。
またかつては奄美経済を支えていた大島紬も昔日の勢いはありません。奄美の将来を考える時、なにか新しい産業が必要との認識は共有されていて、期待される産業のひとつが観光であるのは深く認識されていました。しかし現状は本土(ヤマト)からすると奄美より遠い沖縄のほうが安く旅行ができるという航空運賃の逆転現象が起きているため(つまり奄美への航空運賃が高い)、奄美観光はふるわなかったのです。

奄美の観光資源は潤沢です。今年、奄美群島は国立公園に指定される予定のほか、沖縄本島北部を含めて世界自然遺産に登録されることが有力視されています。

奄美は今年変わろうとしています。少しでも多くの観光客が入島することで、リピーターが生まれ、IターンやUターンする人も増えてくるかもしれません。かつ、観光がさかんになることで、いままでの着飾らない奄美であったのが、観光というまなざしにさらされる「見られる奄美」を内にかかえることになる。その「もうひとつの奄美」をどのようにシマンチュが受け入れ、かつ活用していくかが、課題のひとつになるのかもしれません(奄美内部では観光が盛んになることで、奄美の魅力を奄美自ら発信していく必要性をとなえる人たちも出てきている)。

奄美の魅力はなんといっても、“ひと”の魅力です。豊かな自然という観光地という“もの”を通して、この“ひと”の魅力に接してほしいものです。

まちはイキイキきらめき講座(第3回)

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2016年12月に開催された多言語センターFACILの提供する「多文化多言語まちはイキイキきらめき講座」第3回~あなたの”まち”に暮らす技能実習生たち~

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講師はすべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク(RINK)事務局長 早崎直美氏。

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1993年にできた外国人技能実習制度。年々受入れは拡がり、2016年には20万人の実習生が日本で働いています。技能の研修ではなく今や日本の衣食住を支える彼らの力。
しかしその実感は薄く、ニュースで見る報道には、問題視されるものが多く、日本の小規模な企業の支え手、農業における人材、衣料産業の担い手であることは出てきにくい状況です。この日本の労働現場の問題、産業構造のひずみが、実習生たちの支援を行う早崎さんの現場には如実に表れています。

「長田今昔ものがたり」第27話

第27話 村の論争 2017年1月14日放送

江戸時代は住居の移動がむつかしい時代でした。自分たちの土地や山林の境界争いが裁判となったことが記録されています。1711年の「和田山争議」は、東尻池村、御崎村、兵庫津の三つどもえの訴訟でした。お江戸で争うことになります。ときの東尻池村の庄屋は宗国さん。代官などへの手土産を用意したり、深川の富岡八幡に願をかけたりされます。主審の松平さんとも直談判、勝訴するのですが、「江戸まで出て、訴訟で決着をつける」きりりとした態度に感動します。和田山にあった「福原内裏分石」が東尻池の菩提寺にあります。「和田山の地は村のものであった」そう伝えているような気がします。


第27話 福原内裏分石(宝満寺)

神戸市長田区から世界の言語で放送しています。