多重被災地で弁護士が見た一番の問題、「心が折れること」
能登半島では、2007年、2023年、2024年の地震に加え、
豪雨被害や行政の混乱も重なり、被災者が繰り返し困難に直面しています。それは災害法制や被災者支援制度が複数回の災害に対応しきれず、
結果として被災者が制度の隙間に陥り、
「心が折れる」ほどの苦しみを負う現状を指します。
このような状態は能登のみならず、近年の自然災害多発の日本において、
明日あなたの地域でも起こるかもしれない問題です。
災害法制に詳しい津久井進弁護士に、能登半島での多重被災を例に、
被災地での一番の問題「心が折れる」についてお話しいただきます。
パート2では解決に向けた提言をお反しいただきます。
津久井弁護士は、この問題の解決には、どうすれば良いとお考えなのでしょう。それをお聞きしました。
災害のたびに対症療法的に対応するのではなく、根本的な法改正や制度の見直しが必要だと訴えています。具体的には、以下のような対策が求められます。
•法制度の一元化: 災害の種別や発生回数にかかわらず、一貫した支援を提供できるような法制度の整備。
• 継続的な支援体制: 災害の長期化に対応し、被災者に寄り添い続ける支援体制の構築。
•行政サービスの改善: 被災者が煩雑な手続きに追われずに済むよう、行政手続きの簡素化やサポート体制の強化。
いずれも重要であり、かつできそうにも思うのですが、では被災者自身ができること、そして日常からつながる災害時を考えた時私たちにできること。
それはやはり「声を上げること」そしてこのまちにある、社会にある多種多様な違い、その違いから起こる困りごと、それを声には出せず、我慢している人がいることへの気づき!
それに気づけるための力を磨くため、1日1日日々努力すること、それをいろんなエピソードを交えつつ教えていただきました。
「FMわぃわぃから」カテゴリーアーカイブ
2025年10月4日「震災30年FMYYから見た災害と復興」〜災害での一番重要な視点、それは人権 〜弁護士:津久井進 その1
震災30年FMYYから見た災害と復興
「つぎはぎ防災」
多重被災地で弁護士が見た一番の問題、「心が折れること」
能登半島では、2007年、2023年、2024年の地震に加え、
豪雨被害や行政の混乱も重なり、被災者が繰り返し困難に直面しています。それは災害法制や被災者支援制度が複数回の災害に対応しきれず、
結果として被災者が制度の隙間に陥り、「心が折れる」ほどの苦しみを負う現状を指します。
このような状態は能登のみならず、近年の自然災害多発の日本において、明日あなたの地域でも起こるかもしれない問題です。
災害法制に詳しい津久井進弁護士に、能登半島での多重被災を例に、被災地での一番の問題「心が折れる」についてお話しいただきます。
パート1
「つぎはぎ防災」問題の背景と課題
1) 不十分な災害法制
🔳災害救助法をはじめとする既存の災害法制は、単発的な大規模災害を想定しています。複数回の災害が連続して発生する「多重被災」には十分対応できていません。2011年「東日本大地震」以降、自治体の3割が複数回、災害救助法の適用を受けているにもかかわらず、この問題は放置されてきました。
2) 支援制度の隙間
🔳災害のたびに異なる制度が適用されるため、被災者が複雑な手続きに追われたり、特定の支援から漏れてしまったりする「制度の隙間」が生まれます。
3) 復旧の停滞
🔳繰り返される災害と制度の不備によって、被災地の復旧がなかなか進まない現実があります。
4) 被災者の精神的負担
🔳多重被災による最大の課題は「心が折れる」ことです。災害からの復旧途中に再び被災することで、希望を失い、「次またやられたら、ここに住むまい」と移住を考える被災者も増えています。
確かにあり得る話です。
また東日本大震災の時のように何年も故郷に戻れないという状態が続けば、大人の数年と子どもの数年は大きな違いがあります。
時間を過ごしたその長さによってその人の故郷は作られていくというのを実感があります。
2025年9月11日木曜日「自由演劇倶楽部えん」第5回朗読劇「震災列車」
「震災列車」 阪神・淡路大震災30年を迎えて
脚本:長谷美喜
出演:自由演劇倶楽部えん
◆登場人物演者
吉沢奈津子:岩尾弘子
七海 :倉地千宙
陸 :堀内ケント
老人 :佐藤博史
乗客 英子:朝倉有子
静代:古崎有里
良英:今別府宏
和子:高村陽子
車掌 :清水邦厚(30年前)
:福地啓子(現在)
◆ナレーション
あきみちよ